●月文
僕は仏像的な猫神様を作って以降、神道である伊勢神宮のおかげ横丁という商店街の作品を手がけることになった。それは今も続いている。伊勢神宮内宮はアマテラス大神を祀るところ。そして今、僕が住んでいるところ、故郷でもある山形、ここには月山がありツキヨミノ命が祀られてある。太陽である明部と月である暗部を僕の身体と作品を通して渡ってきた。
ここまで来て思う。ポップでもあり本歌取りの作品『猫神様』で、社会的なデビューを果たした自分が、その仏教的性質のもっと奥、神道を過ぎて、縄文に向かったようだ。
縄文の文字面からペリペリ画法以降の模様は文様として銃文・爆文、そしてそれらすべてを含んだ『月文』と名付けた。
『月文』は僕にとって何よりも新しい未来の作風だ。しかし未来なのにある意味、縄文よりも相当古いことが面白い。
写真は56億7千万年後の未来にこの世界に現われ悟りを開き、多くの人々を救済するという弥勒菩薩。過去に弥勒菩薩は何点も制作したが、この月文タッチの静寂が好きだなぁ。これは夏の名古屋の個展にに出す予定です。
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