2018年5月22日火曜日

[6355] 痕跡

●痕跡
 ペリペリ画法は『プラスマイナスゼロ』がコンセプトだ。
 このコンセプト通り、塗って剥いだら、結果が『ゼロ』になる。生きて死んでハイ終わり。そんなわけはない。実験的にペリペリで全て剥いだ作品がある。そこにはカッターの線に絵の具が染み込んだ『痕迹』が残っていた。ゼロの本当の意味は『何も無い』ではなく『常は無い』だった。だから『ハイ終わり』もない。
 ところでこの痕跡からわかったことがある。僕らが見ている風景、考えている世界、生きている社会、僕らはこれらを現実だと思っている。でも実はその現実は真実ではなく痕跡。痕跡を現実だと思い込んでいるのだ。
 写真は、+ー0+ー0+ー0…で制作したタイルのように見えるけどタイルでないから『タイらず』という名前の作品だけど、+ーしたものだからデコボコになって「平らず」だった。

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