●鳥獣保護法
巣から鳥のヒナが落ちて、親鳥も知らんぷりな時、『心ある良い輩』は可哀想になって家で育てたりする。でも野生の動物を飼ってはいけないような法律があるらしく、育てるなら許可をもらわなければならない。
法律とはおかしなものだ。野生動物を勝手に捕まえて食したり売ったり虐めたりする『心ない良からぬ輩』がいるからこのような法律ができる。法律とは一番底辺の『心ない良からぬ輩』に合わせてできている。
『心ある良い輩』にとっては自己の行動をいちいち一番底辺の法律に照らし合わせてやるのは心地よくない。だから黙って育てるのだが、本来動物と一体化してすっきり幸せな関係なのに、心の隅に社会の規律を無視したというわだかまりが残る。他人はこのような状況を理解しているので、見て見ぬ振りするのだが、自己の意見や行動を法律に支配された頑なな人によって『心ある良い輩』は罰せられる。法律とは『心ない良からぬ輩』の行為を正し『心ある良い輩』にするはずのものだ。だから『心ある良い輩』を法律に照らし合わせることは必要ないはず。
控えめで『心ある良い輩』は法律に照らし合わせた行動など偽善者のようで気が沈む。控えめさ故、いつの間にか巣から落ちたヒナを無視するようになる。そのうち動物に関係なく可哀想な惨状があるようなところには行かず触れず見ず聞かず避け無感情化する。結局『心ある良い輩』の心は失せ、『良からぬことはしない心ない輩』と化する。これで世間には『心ない良からぬ輩』と『良からぬことはしない心ない輩』だけになってしまう。
人は自分で自分の心を知らぬうちに捨ててしまっているのだ。思考である心は捨てて無心でいいが、ハートである心は捨てるべきでないと思う。
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