2024年7月9日火曜日

[8491] 全自

 ●全自

 自分というのはこの単体オンリーで生きてない。自分以外の空気や水や食べ物が必要だ。それらも自分の生命の延長だ。空気や水や植物があるためには、地面、地球が必要だ。それらも自分の生命の延長だ。重力や物理法則も自分の生命の延長だ。微生物や動植物、鉱物やあらゆるものが自分の生命の延長だ。これら知識になったもの以外に未知なる分からないものが無尽蔵にある。それら全ても自分の生命の延長だ。結局あらゆるものが自分の生命の延長なのだ。もちろん他人も自分の生命の延長なのだがエゴがあるから理解できない。だから愛とか友達とか仲間とか繋がるなんて言葉が必要になるが、これらがあるということがエゴがあることの証明になる。しかし片方が無ければ無いようなものは双方とも不在である。

 とにかく全てが自分の生命、これを『全自』と名付けた。全自はエゴに思えるがエゴではない。どちらかと言えばノンエゴ、無我だ。ノンエゴや無我は否定系なので、肯定系として全自を提案したのだ。

 全自から分かれたホンの小さな部分が私たちが思っている『自分』という仮の塊だ。自分が全自なら人も猫も鳥も虫も草も山も川も全自だ。全自が全自なのだから、そこに差別や分別はない。全自だからこそ自分が差別や分別を無化する実践を行い続けることができる。全ての自分を否定し全自にゆく。これが生命として持って生まれた智慧だ。






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