●フラッシュバック
庭のヤマボウシが地味な白い花を咲かせている。これを見ると谷中のギャラリー猫町を思い出し心地よくなる。谷中では毎朝、個展オープン前に二階から目の前に咲き誇るヤマボウシを見ながらコーヒーを飲んでいたのだ。このような何とも言えぬ心地よさを、私はコリン・ウィルソンが名付けた「春の朝」と呼んでいる。以前はフラッシュバックと言っていたのだが、フラッシュバックを調べるとトラウマのようなネガティブなイメージが主だ。植物は年間を通して移り変わりながら成長する。同じ時はない。そして毎年ほぼ同じ時期に花を咲かせる。このリズムが脳に大昔から刻み込まれていて、私たちが自然体であることを思い出させるのだと思う。後天的に表層に張り付いた人工的なストレスが排除されるのだ。植物をしょっちゅう眺めて生活することを勧める。そうすればネガティブは些細なものになり得る。
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