2014年8月31日日曜日

[4995] ゲリラ

今日は待ちに待った『どぶパーティ』
 庭でのパーティは天候に左右される。心配のゲリラ豪雨ではなく、ワシの下痢らが豪雨してしまった。10日前ぐらいからお腹の調子が悪く、ここ三日間はお酒も抜きにしておかゆで凌いでいた。季節の変わり目でお腹冷えたかな。パーティには治るだろうと思ったがダメでしたね。まあ、ショウガナイ、今日は諦めて飲むことにしましたさ。なにしろ美味い酒だし、食べ物も料理人が作ったものだもの。運良く、楽しいせいかパーティ最中は全然お腹が平気、治ったかと思ったさ。
 夜中、寝てからお腹がキュルキュルキュルと、10回以上はトイレに行ったさ、まったく。

2014年8月30日土曜日

[4994] 土地

最上川船下りの船頭さんが「左手の丘の上に見える猫の家」と言ってワシの家を紹介する。ふと、ワシの庭を船が通っているなぁと思えた。
 誰が君の土地はここまでと決めたか知らないが、線があるわけでないから、最上川も向こうの山々も見えるところはとりあえずワシの土地だと思うことにする。上を見ればワシの空がある。ワシの土地だからといって何するわけでもない。大事にしたいと思うだけだから、ワシのものと思っていても誰にも迷惑はかからない。実は他の見えないところだって、見えるワシの土地の端に行けば見えてくるし、ワシの空、高く高く昇れば、かなり遠くまで見えることぐらい想像できるから、ワシの土地は見えていない遥か彼方まで広いことになる。いろんな国が壁など作って嫌がらせをするけど、無意味だよ。ほぼ地球も宇宙もワシの土地だ。
 ワシの土地で乱暴なことはするな!

2014年8月29日金曜日

[4993] 効率

薪棚に屋根の波板を付けようとしたら、屋根の左側が合わない。左側の角が直角でないようだ。次の日直す。薪を入れようとしたら棚の横板に頭がぶつかる。これを次の日直す。トントン拍子に行かないもんだ。でも変なデザインが気に入っている。
 社会は効率を重視する。薪棚などプロに任せて、ちゃんとした薪を購入すれば、薪割りもなくなるし、時間に余裕もできる。しかし購入するにはお金がかかるので、お金を稼ぐために余計に作品を作らねばならない。そうなると忙しくなって、それが当たり前になって、余裕のない人生を送ることになる。それが社会だ。
 やっぱ、自分でやった方がいいわ。体力作りになるし、非効率こそが創造の源で、創造にとってはこれこそ効率的なのだ。

2014年8月28日木曜日

[4992] 無垢

あ〜ぁ、咲いちゃった。こんなに美しい一天四海と言う名のハスの花が咲いたのに、残念。実は咲いたのがちょいと早過ぎ。どぶパーティに来た人たちに見せたかったのに、その時にはもう花びらも散っているだろう。
 しかし大きな花だ。写真を撮っていたらカエルがこっちを見た(右花びら下)。猫もそうだけど、動物のこういう自然な行いは無垢で楽しい。人間も子供の頃など動物と同じで、たぶんに無垢が多いが、年齢とともに、そんなものは捨てられる。大人になって天然とか言われて再び持ち上げられ、人々を楽しませたりするが、それもいつの間にか飽きられる。歳取ってまた出てくるが、それはボケと言われ嫌がられる。
 無垢を大事に紡ぎ出せれば、それはアートになると思うんだけどなぁ。

2014年8月27日水曜日

[4991] アサガオ

外の気温は21度。外でのコーヒータイムもできないくらいに寒くなってきた。裸だからだけど。
 ところでアサガオだが、朝に咲いて、暑い日などは昼前に萎む。あまりに暑いのは嫌いということは知っていた。ところがコーヒータイムも過ぎ、もう4時になるというのにまだ咲いている。これユウガオ? 調べたら「ユウガオは夏の夕方に開いた白い花が翌日の午前中にしぼむ」だって。夜じゅう咲いているんだ。じゃあ残りの時間はアサガオでいいじゃん。じゃあヒルガオは? 「朝顔と同じで朝咲いて昼になっても花がしぼまない」だって。こっちの方がアサガオっぽいな。ところがヒルガオは結実もなく地下茎伸びてしつこいからか「雑草として扱われ観賞用に栽培されなかった」だって。可哀想に無視されたみたい。花言葉は『友だちのよしみ』だってさ。
 誰だろう、よしみ君って?

2014年8月26日火曜日

[4990] ハエ

今日は少々寒いくらい涼しい。絶好の庭仕事日和だ。この間刈った草を掻き集めて、崖下に捨てる。いつもならこの仕事は上半身裸でやるのだが、今日は寒いのでシャツ来てやった。途中大汗かき始めたので、やっぱり裸になったけど。
 草はなるべくバラバラに捨てる。まとめて捨てる方が簡単なのだが、まとまった草は、中が熱をもって発酵して臭うのだ。それほど嫌いな臭いではないけど、ハエが集る。ワシはハエじゃないよ。ハエの代わりにチョウチョウでもたくさん飛んでくれればいいんだけど‥‥ワシはハエじゃないよ、網戸にハエがついて、外出る度に家の中に入ってくる。ワシじゃないよ。ハエね。

2014年8月25日月曜日

[4989] 女神

今朝はスイレンが10輪咲いた。ダメかと思って心配していた写真手前右のファイヤーオパールも久しぶりに見事に咲いた。
 夜、ジッと池を見ていたら、白い透け透けの布撒いた髪にファイヤーオパールの花挿したワシ好みの可愛いきれいな女性が池から現れて「月がきれいだからべたべた抱き合おう」と言う。今から映画見るから残念と言ったら、「お金いっぱいあげる」と言う。お金あんまし使わないから、いらんと言ったら、「不老不死の薬をあげる」と言う。そんなに長生きしてもやることないから、いらんと断ったら、「あたしは神様なのよ」と言う。まあなんだっていいんだけど、可愛いから、ワシの全裸見せてやった。したら、池にブクブク沈んでいった。
 もう咲かないかな?

2014年8月24日日曜日

[4988] 一天四海

今月末に奈良のどぶ杜氏さんとそのどぶファン一味が庭でパーティをやる。貸し切りパーティなんて初めてだ。まあ遠く関西からも来るみたい。メンバーに料理人が数人いるし自然派ワインもあると言うから、楽しみだ。
 今日はその準備として庭の草刈り。今まで何度も庭でパーティやった経験上、今日、刈っておけばパーティ当日にはいい感じの緑に成長している筈なのだ。
 しかし、暑い、大汗かきながら、草を刈る。熱中症ぎりぎりで少しクラっとしたさ。
 今年のハスはピンク以外が失敗だなと思っていたが、葉だけ異常にデカくなっていた一天四海の蕾が一輪だけだけどやっとでてきた。
 一天四海よ! 今月末にちょうど咲いてくれればみんなに喜ばれるよ。

2014年8月23日土曜日

[4987] 還暦

イゴはこうやって可愛い子ぶるけど、11歳、よく考えたら人間の60歳、還暦だ。ワシより年上のうざいジジィだ。そう思って眺めたら、気色の悪いオヤジだなぁと一瞬思ってしまった。その後その考えがときたま脳裏を過り、拭えなくなってしまった。
 ワシが寝ているとき、ワシの額や手などを舐め回すいつもの可愛く笑える朝が、なんか妙になって、今朝は頭を何度も何度もヤスリでこすられているような夢を見た。起きて舐められた手を洗った。他の猫はなんぼ年取っても、人間の三歳児にしか感じないのに、一番ワシに懐いているイゴには、何でだろう? 
 まあ、別にいいんだけど。

2014年8月22日金曜日

[4986] 建物と猫

薪棚の木工大工が終わった。あとはピニャモ風の三毛柄の塗料を塗り、屋根に波板を付ければオシマイ。
 ワシの敷地内の建物は、全て、ワシの飼い猫の柄をデザイン化している。今や巷で有名になった猫の形をした『猫ハウス』は、アトリエ側が粘土作品の最初のモデルになったスコティッシュホールドのオスのチャイで、住居側が日光東照宮のねむり猫と同じ柄のメスのアニニョン。二匹で『夫婦招き猫』となっている。今は二匹とも亡くなって、家として活躍している。
 それから小屋がアメショーのモミジ、小さい納屋がでかいポチ君、パーゴラが黒猫ヨゾ、薪小屋がイゴ、建物ではないけど車がマッピョだ。そして今度の新しい薪小屋が三毛のピニャモになるってわけっす。

2014年8月21日木曜日

[4985] 筋肉痛

午前、徳内記念館の個展の搬出。大汗かきながら梱包運搬をやる。昨日のジョギングのせいで痛めた膝裏の筋は良くなっているが、太もも前部の筋肉痛がスゴい。こんなところが筋肉痛なんてのは十代ぐらいだ。いや、二十代、たまに追われて筋肉痛してたかな。
 ところで、今まで健康のためとか言って、何度かウォーキングなるものに挑戦してきたが、面白くねぇ。音楽聞きながらならといろいろ工夫もしたが、やっぱ面白くねぇ。自分で面白いんだと言い聞かせながら続けたこともあったが、うそこけ、やっぱ面白くねぇ。
 ところがだ! まだ明確ではないが、ワシ、ジョギングが好きみたい。また走りたくなっているのだ。こんな無駄で疲れることが好きとは、我ながら摩訶不思議だ。

2014年8月20日水曜日

[4984] ジョギング

人間ドックの結果が出た。悪玉コレステロール値155(基準値が119以下)、しょうがない、歩くのはかったるいからジョギングをする。体操して、赤い帽子に赤い縁のグラサンで颯爽と家を飛び出したが、あらぬことか走り方がよく解らない。なんともぎこちないのだ。二軒隣の家まで走ったら左足の太ももから脹ら脛辺りが痛い。なんと軟弱。畑のガールに声かけたら「誰?」と言われ、ガールズ事務所に顔出したら「チンピラ?」と言われ、コーヒー豆まろに顔出したら「足が細い」と言われ、帰りがけ今度は右股関節が痛くなる。家に帰ったら徳内記念館の鈴木さんが来たらしく、「走るのなんかダメだよ、薬が一番」と。FB見たら「赤いタンクトップの怪しいおじさんがうろついているんだけど」「迷子とか?」と近所のトボケた連中らが会話してた。
 うるせい! シャワー浴びたら、なんとも久しぶりに活き活き爽快じゃわい! 

2014年8月19日火曜日

[4983] 最終日

個展最終日は天候にも恵まれたので、よし、着物でゆこう。いつもより二時間も早くに出かけた。途中コンビニに寄り、弁当を買うが、着物だとじろじろ見られ、日常を超越するのか妙な優越感に浸れる。面白い。たまにはいいものだ。
 個展会場は最終日とあって、結構なお客さんがやって来た。まあ楽しかったさ。
 終わって温泉入って、生ビール。
 来てくれた皆様ありがとうございました。

2014年8月18日月曜日

[4982] あたまが温泉

個展の作品の『あたまが温泉』に感動、ハマりまくるお客さんがいたので、我が名作『あたまが温泉』の内容を説明しますね。
「ようこそ、『あたまが温泉』へ。
『あたまが温泉』は、その名のとおり、頭がすっきり、いい気分、明晰になる効能。
 泉質は『単純』です。
 他の温泉と違って、身体はもちろん、頭がなごむいいお湯です。
 風呂は眺めが良く、遠くにあたまが丘が見え、露天風呂のわきを、あたま川が流れています。
 世の中がこれだけ、乱開発されたにも拘らず、ここがこんなに美しいのは、秘頭の秘湯、超秘頭だから、普通の頭で考えた文明は届かなかったのです・・・・」

2014年8月17日日曜日

[4981] 別物

おかしいことや間違っていることに気付きはするのだが、それをどうやって人に伝えたらいいかが難しい。気付くというのは感覚だから、言葉では説明しにくい。残念ながらどんなにあがいても勉強しても無理っぽい。他の人も同じように感覚で気付いてくれればいいわけだけど……
 例えば目の見えない人に、まったく知らない材料で描いた、まったく見たことのない絵を、言葉はどうやって説明するのだろう? もはや絵をみる必要もないくらいに伝えることはできるだろうか? 上手く伝えれば伝えるほど、その人は絵を見たくなるだろう。どんなに巧みな説明でも、言葉がその絵になることはないわけだ。言葉で上手く説明できたとしても、やっぱり言葉はそれとは別物なんだ。
 写真は個展会場で『なでなでねむり猫』と同じに寝る時差ボケの姪っ子。
 お客さんが来た。
「起きろ! 撫でられるぞ!」

2014年8月16日土曜日

[4980] 自画自賛

4人の二十代前半の若者が家にやって来た。一人は建築をやっている。庭の椅子に座らせる。家も庭もすこぶる感動して帰っていった。
 夜、風呂上がりに、ちょいと池の前の椅子に座って、ビールを飲みながら、大きく息を吸い、じっくり庭を感じてみた。そして息を吐きながら、
「あ〜、もおー、イヤ! なんて完璧な美しい庭なんだ! バカヤロー」

2014年8月15日金曜日

[4979] 人間万事塞翁が馬

人間万事塞翁が馬
 『人間』と書いて「じんかん」、人のことではなく世間のことね。
 意味は、老人の馬が逃げて、隣人らが「不幸だね」と言ったら、「これが幸福にならないとは言えないじゃん」と老人。暫くしたら逃げた馬が馬の仲間いっぱい連れてやってきたので、隣人らが「良かったね」と言ったら、「災い来るかもしれないじゃん」と老人。そしたら馬に乗った息子が落馬骨折したので、隣人らが「可哀想に」と言ったら、「これが良かったりして」と老人。その年、戦争始まり、村の若者皆死んだけど、息子は戦争行かず生き延びた。
 これって「世の中の禍福は予想できない」という諺らしい。まあ格言好きはそう捉えるんだろうけど、老人は隣人らの面倒な戯言(たわごと)に、しょうがなく本当のことを言っているだけだと思うよ。

2014年8月14日木曜日

[4978] 戯言

「金が一番だ。経済のために戦争は必要だ」
 こんな言葉を誰が言ったか知らないが、なぜ君は信じたんだろうね。それを信じ正当化するために能力やエネルギーをたくさん使っている。人生をお金中心にしてしまった分、脇に追いやられた部分があるだろう? 闇になった部分、純粋でなくなった部分、けっこう大事なものがいっぱいある筈だ。気付かないかもしれないけど。
 例えば「お金ならいっぱいある。愛しているよ」
 この言葉には多くのものが失われていることが解るかい?
 ところでお金でも神でも何でもそうだけど、誰かの戯言を信じるのは、何で? 

2014年8月13日水曜日

[4977] シャツ

朝は東京から、昼頃は博多からの娘さん、そして夕方は名古屋から女性がやって来た。お盆と山形デスティネーションキャンペーンが重なってだろうね。面白いもんだ。
 このファンの娘さん、二十年近くワシの展示会をほぼ見ている。だから事細かにどの作品がどの展示会に出したとか、あの人はワシのこの部分の真似だとか、ワシより詳しい。変なヤツだ。
 夜ひつじやに連れて行ったが、ひつじの肉やチーズやイブリガッコのチーズ乗せに初めて食った味だと感動し、持ち帰る。
 帰りにプレゼントでシャツをくれるというので、いらんと断ったが、猫が臭いを付けるようなもので誰かに自分のことを記憶にしてもらいたみたいなことを言う。なるほど、そういうものかと、喜んで着てみたが、猫好きのおばはんが着るようなマニキュアに使うビカビカが付いている変なシャツだ。ラインストーンと言うものらしいけど、どうやってこの石をシャツに付けるのだろう? 自分では買うことのない柄なので気に入ってしまった。

2014年8月12日火曜日

[4976] 重み

やっと一点上海に出す大型の新作の粘土いじりが終わった。高さ40センチぐらいだけど、ワシの手に乗らないものは手に余る大型なのだ。難儀だった。写真のじゃないよ。
 粘土をペタペタとモデリングしてゆくのは別にそれほど難しいことではないのだが、粘土というのは柔らかいし重いしで、自分の重みで沈んで変形してしまうのだ。そこをなんとか自然界の重力に逆らって、沈まないようにしなければならない。前回新しい重力対策のアイデアが浮かんで実行した。これでどんな形だろうとクリアーできると喜んでたのだが、また新たな問題が生じた。まあ、とりあえず今回もクリアーしたからいいけど。
 人も社会も『自分の重み』や『自分の思い』で、本来の自分を沈めないようにね。

2014年8月11日月曜日

[4975] 人

『聊斎志異』をちらちらと読んでいるけど、面白い。その視点で物事を見ると、わてら日本人って意外とおかしい。アメリカ人もロシア人もイスラムの人も韓国人も朝鮮人ももちろん中国人も地球上の国の民どれもこれもおかしい。この人らが集まって話し合っても埒が開かないだろうと思う。なぜならそれぞれ自国の環境を当たり前の思考にして育ったから、考えがその空気から出ることはない。池のメダカは池の外では生きられないみたいな。このそれぞれの空気を呼吸する人にとってはその空気が正しいわけで、自分は「人として正しい」と、みんなが思い込んでいるから、正しい者同士の衝突が起こる。
 ふ〜ん、人って何? てな疑問が生じる。
『われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか』by ゴーギャン。

2014年8月10日日曜日

[4974] 聊斎志異

外国人で初めて芥川賞を取った中国のヤンイーさんの註釈した『聊斎志異 (りょうさいしい)』という怪奇本が届いた。上海展に向けての勉強っすね。
 この本のはしがきに「同じモンゴロイドをルーツに持ち、漢字を使い、仏教と儒教文化に育まれた中国人と日本人、文化同源とたくさんの「同」を持っていても、互いに理解しえない「異」になる部分は、国際化が進む今日の潮流の中で浮き彫りになりつつある。そんな両国がいかにして「異」を乗り越え、うまく付き合っていけるかのヒントが、この『聊斎志異 』には少なからず秘められているのではないかと、そんな気がしてならない」
 また、太宰治が原作を小説にしているらしく、そこでは「平凡が一番幸せ」とまとめたの対して、原作は「平凡が一番不幸」とまさかの両極なんだってさ。
 へ〜、面白い。いい作品ができそうな予感がしてきました。

2014年8月9日土曜日

[4973] 伊勢

個展個展に来るお客さんと話していて気付いたことだが、伊勢参りしてワシの作品を見て、ここで個展をやっていることを知ってきたというお客さんが多い。伊勢にも写真のと似ている『大ねむり猫』が寝ているからね。嬉しいものだ。
 伊勢神宮というところは大昔、国の政治家らが地盤争いで戦争ばっかりやって、地方がさびれていた頃、ある者が誰が天下を取ろうが将軍になろうが首相になろうが、そんな輩を太陽と間違えることが無い精神の文化を育てようとしたんだって。だからここには天照大神さんがいる。つまり太陽の神様がいるわけですな。ワシもここや山形や東北をその太陽の神様で照らすような精神文化を見習いたいわ、今日は雨だけど。

2014年8月8日金曜日

[4972] ハスの実

ハスの実を食べようと、実が黒くなって固まらないうちに、取って皮をむく。黒くなると固くて殻が剥けないのだ。中から出てきたのが写真のヤツ。生で食べたらクリのような味、意外と美味い。栗ごはんならぬハスごはんができるなと思った。
 もう一枚の写真。一個を半分に切ったら、なんと! もうちゃんと芽らしきものが仕込まれている。
 二千年以上も前の種から花が咲いた「世界最古の花・生命の復活」と米国ライフ紙に掲載された『大賀ハス』があるけど、あの種の中にもこんなに青々とした芽があったのだろう。よくまあ腐りもしないで育ちもしないであのままの形であるもんだ。殻が保護しているんだろうけど、殻ってスゴいわ。素晴らしい! 感動ものだ。

2014年8月7日木曜日

[4971] 脚下照顧

朝、窓を開け風を入れ、鉢植えや庭に水をまき、少し草をむしり、歯を磨き、顔を洗い、水風呂に入り、ラジオ体操して、金魚やメダカにエサをやり、トイレでクソして、着替えて、戸締まりし、荷物を持ち、車に乗る。この一連の流れをいつもの三倍速でやりこなし9時前には個展会場に入った。平日なのにけっこうお客さんが来た。昼、ラーメン食って帰った。
 会場に来た才あるのに出し切ってない感じのお客さん。ラーメン屋さんは座る席がないとお客さんを返してしまっている、席あるのに。なんかさ、自分の才能を無駄にしているし、育ててないんだよね。今ある自分が飯を食わしてもらっている場所が舞台だしステージなんだし世界なんだ。そこを何よりも美しい栄えるところにしようとしないで、他所ばかり見たり、他人を頼っていてもダメだよ。
 『脚下照顧』ってのはこういうとき使うのかもね。
 写真は最上徳内記念館の庭の池。なんかさ、この写真たまたまいいけど、普段は汚い。ここもスイレンとか植えればもっと美しい名所になるのになぁ。

2014年8月6日水曜日

[4970] 上海と月

一体上海とは? 中国とはなんだろう?
 自分は化け猫だ。上海への作品はどのように化けたら面白いだろうと考えている。中国のことはテレビやネットでいろんな情報を目にするけど、こうやって考えていると表面上のことばかりで、どれもこれも作品に響いてこない。情報って意外と役に立たないんだなぁと思った。
 二十代、まだ直接日本から中国へ個人旅行ができなかった時代、ワシは香港から船で中国に渡り、上海に行ったことがある。カフェに入ったら、上海の若者がアイスコーヒーを箸で掻き回しながら飲んでいた。面白いなぁと思った。
 さてと、ワシにとっての中国ってなんだろね。近くて遠い、あの月より遠いわ。
「月は見えるけど上海は見えないからね」とSSがしたり顔で言った。

2014年8月5日火曜日

[4969] 集中

アトリエのイーゼルやら絵の具を片付け、いつもの粘土中心のアトリエに戻した。絵は暫し休み。
 実は上海での展示は絵ではなく立体でゆくことになったのだ。なんのこっちゃ! 話しがまるで顛倒やんけ! まあ何はともあれ、ワシにとっては馴染みに馴染み過ぎて空気のような粘土だからある程度やりやすい。絵はダークでアホだからね‥‥好きだけど。
 しかし方向性が明確に定まって良かったわ。頭の靄がかなり晴れた感じだ。こうなりゃぁ、視界は広い、あとは何を作るか集中するだけだ。
 あれだね、発表の場があるというのは、それもどういう方向かが解るとやる気が増すね。ここ大切なんだなぁと思った。

2014年8月4日月曜日

[4968] 画家

サギソウの花が咲いた。実にきれいで確かに鳥に喩えるならハトでもカモでない、やはりサギだ。よく見ると白い花の下に2、3センチほどの長い緑色の茎のようなものがぶら下がっている。その茎を指で軽く押してみると、中に水が入っているのが解る。これって蜜? ちぎって舐めてみると甘い。花の方をよく見ると鳥の羽モドキの前に雄しべや雌しべがあり穴が空いている。そこが蜜への入り口のようだ。この長さの口を持っているのはチョウだと思い、ハラホレとモンシロチョウが飛ぶ庭にサギソウの鉢を出して、チョウが来るのを待っていたが、近くを飛ぶもいっこうに来ない。ネットで調べたらサギソウの蜜はスズメガが吸いに来るんだってさ。蛾か! ん? 画家! 瞬間、妙なヤツだろうなと思ってしまった。

2014年8月3日日曜日

[4967] ドラえもん

この作品は『おみくじ猫百覧会』の百点ある作品の中の最後の百番の作品。なぜかこの作品が欲しいというお客さんが多く、今まで数点作っている。何故にこの作品がレアだけど人気なのかが解らなかった。ところが今回、お客さんがこれ黒いドラえもんみたいと言った。なるほど、シャレにもならんが、いちおう話しを合わせてブラックドラえもんと呼んでみた。そしたら見えてきた。ドラえもんが腹から何でも出すなら、こいつは何でも拾ったものや気に入ったもの、盗んでまで腹に仕舞い込むブラックホールのようなドラえもんだろう。人間の欲深さを風刺した作品、もしくは全てを無に帰すことをメッセージしているのかもしれない。タイトルは最終百番なのに『ゼロ』なのだから。

2014年8月2日土曜日

[4966] メイン

今日は奈良からあの美味い酒『生もとのどぶ』を作った杜氏が東京の個展行けなかったからと、午前早々いきなりやって来て、作品をパラッと眺め「あのでかいヤツが欲しい」と言った。どれかなと思ったら、なんと! このおみくじ猫百覧会の真ん中にデンと座るメインの作品のこと。ノリがいいけど、ふんだ! 誰が売るか! また作るのにどれだけ大変か知っているのか! 面倒なんだよ! 顔洗って出直して来い! なんてね。

2014年8月1日金曜日

[4965] 諸行無常

「『諸行無常』とは、自分だけが不動というような視点や考えではない」
 そんななんでもないような言葉が頭を過ったけど、なにかスゴいことが解ったようで、急に嬉しくなった。ガハハハハハハ……
 ところで帯状疱疹だけど、変なものになってしまったなぁ。お医者さんから貰った薬は二日後から効き始めると言うから、明日かな。今日はのんびりしてようと久しぶりに本など読む。あまり考えないものがいいだろうとどこかから父親が貰ってワシにくれた吉川英治の『宮本武蔵』を読む。これって井上雄彦のマンガ『バガボンド』と寸分違わぬ。へ〜、マンガってこうやって描くんだと新たな発見をした。