今から二十年ぐらい前、『雨ニモマケズ』の自作文のおおよその原型はできていた。
そうそう、桜の花が舞い散る世田谷公園で友達と酒を飲みながら、たまたまワシが「『雨ニモマケズ』ってカタカナで書かれているじゃない。カタカナってのは外来語で‥‥。雨ってさ、水蒸気が‥‥」と調子に乗って話したのがきっかけだ。
桜吹雪きが美しかったし、天気も良かったし、酒も入って酔っているせいもあってか、けっこう心地良い話しができた。
そうだ! この話を絵本にしよう、と、さっそく絵を描いた。トレーシングペーパーに油絵で描いた。写真の『へらへら君』というへらへら笑っている裸の子供が主人公だ。トレペだのの半透けを好むのはクラゲのような浮遊感を求めていたり、まあ明確さがないから、この当時は自分に自信がなかったのだろうな。でもこのキャラは今も好きだ。 ‥‥つづく‥‥
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