[8042] 修羅

 ●修羅

　地獄・天国ついでだから修羅。

　修羅は修羅場という言葉があるように争うことだ。勝った方が天国、負けた方が地獄という構図が出てくる。国は自分の国を天国にしようと戦うわけだ。しかし実際、雪の地獄はホトケに出会えて極楽になっているから、そんな地獄はない。天国は金亡者になってホトケに出会えず醜から逃れられないから、そんな天国はない。つまりそのような自分が他と比べて自惚れたがる天国も他と比べて自分を卑下するような地獄もないのだ。逆に戦争でなんでもない土地をわざわざ本当の地獄にしている。同じものの表と裏が戦っているようなものだ。もともと表も裏もないのに。

　ところでここで大事なのがホトケだ。ホトケは地獄を極楽にしてしまうのだから、怖いもの無しの無敵だ。敵など無いのだ。ならばそんなホトケになればいい。

　雪国の雪、この美しい風景はホトケがホトケに会わそうとしているのだろう。人間の思いの良いだの悪いだの、好きだの嫌いだの、天国だの地獄だの、そんな二者択一を雪と一緒に捨ててしまえばいい。

　写真：今日は観音様のおっぱいを拝まさせてもらいました。