●弥勒
今年の絵描き初め。
去年の暮れから絵を描こうと思い、独自の角アールキャンバスを作ったはいいものの、浮かんだ描くテーマがどれもこれも一過性のイメージでつまらない。究極の”完全な『わ』”の図ばかり描いていたので、具象の題材はもうワシにはないのだろうかと思ってしまった。
ところがやっと描きたいものが決定した。弥勒菩薩だ。一過性とは真逆の56億7000万年後に現れて人々を救済するという長大な時間の仏だ。
昔、80になった母親が30も半ばすぎて結婚しない親戚の男子を見て「男として弥勒がない」と言っていた。どういう意味だろうと少し考え、あー、「魅力がない」と言っているんだ。でも「弥勒がない」でいいと思った。
弥勒菩薩の姿では何といっても半跏思惟像だ。やはり人の心の深部に、静かに内面を見る思惟があるべきだと思った。これこそ雪掻きと共通する。写真はまだまだ未完。
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