●銀山温泉
銀山温泉に行く。滝の奥を散策。川の水が澄んでいて自然がとても美しかった。奥にこんな静寂があったとは。
泊まった本館古勢起屋は瀬野が改築設計した旅館だ。いい仕事をもらったと思う。こじんまりとして鄙びた温泉の風情ながら現代に適した過ごしやすさがあった。瀬野は広い伸び伸びしたリッチな空間設計はダメだが狭小住居的な建物の設計が向いていると思った。しかし気になったのは部屋の入り口や黒い方の風呂場の引き戸、工夫が必要だ。これでは指を挟んでしまうこともあるだろうからだ。
瀬野は自然素材の木などを使うことで自然の匠とか言われている。そこで自然について少々考えてみた。自然素材を使うことが自然ではない。物以前に感性が大事だ。自然とは不自然さに気付くことだ。
良かったのはスタッフさんの山形弁、男性で聞いていて実に心地良いので色々話を聞いてしまった。初耳だったのが、銀山の旅館の主人は歌舞伎のように名前を襲名するらしいのだ。古勢起屋さんは十四代目。改築した若旦那が40歳ぐらいで十五代目になる。ふと思った。僕の住んでいる市には十四代という名前の日本酒がある。この名前も十五代目の若旦那が父親に感謝してつけた名前らしいのだ。十五代目は頑張っているなぁと思った。
旅館の夕食は美味いし量もちょうどいい。一般的な温泉旅館は食べ物が多すぎる。ここでの夕食は寝泊まりの旅館とは別に外に出て他のレストランで食べる。たくさんの料理が出ることもなく適度な量で食事を終える。しかしもっと食べたい人はもう一つのレストランに出向き食べることができる。そこでの食事代は旅館代に含まれているのだ。このシステムはいいと思った。
総合して銀山温泉はいい。
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