2015年11月30日月曜日

[5451] 日本酒


冬支度ようやく90%終わりました。
 年末用の日本酒でも買いに源八酒屋に行く。ワシは学生時代に日本酒を浴びるほど飲んでゲロ吐いて、日本酒は匂いだってイヤという体質になっていた。ところが今は大好き。源八さんに美味いワインを教えられたのがきっかけだろう。これまで飲んでたワインとはまるで違うワインを勧められ、ワシの中で革命が。味もさることながらその作り方や作り手の職人気質が素晴らしい。自分も同じ職人のような仕事なのでかなり刺激になる。やはりいいものを作ることだ。ワインの味を知り、そこからの流れで、今年夏頃、冗談で日本酒の職人魂のこもった面白いものはないか尋ねてみた。飲んでみた。なんじゃこれは! 美味い! ワシの苦い過去が吹っ飛んでしまった。その後は源八さんの酒知識を聞き、日本酒の深みを味わっている。
 その時思った。あ~、こういう過去からの脱出、前進の仕方ってあるんだなぁと。

2015年11月29日日曜日

[5450] 英語便


いままで便秘などしたことなかったワシがなぜ便秘をしたのか。
 便秘とは出さなきゃいけないものが出ないことだ。
 そこで思い出したのが英会話だ。英会話というものは習ったり学校行ったり外国行ったりすれば簡単にマスターできるものではない。子供なら英語圏で生活してればすぐにポコポコ身に付くだろう。しかしワシぐらいの歳になると何だってガンガン忘れる。ときどき自分の猫の名前だって忘れる。その自然の流れを止めてまで多くの英単語やセンテンスを覚えなければならない。忘れてはいけない。身に付いたものは捨ててはいけない。そのように脳は思った。脳だって身体の一部だ。そこで身体は脳に協力して身に付いたものは捨てないようにした。結果便秘だ。ちゃんちゃん、fart.

2015年11月28日土曜日

[5449] 今


今日の冬支度。
 雪の重みでパーゴラが壊れないようにパーゴラに支柱立て。デッキの前のベンチ分解。大きな木の株の薪割りなどなど。庭に出ると何かとやることが見つかるもので、あっという間に昼が過ぎている。腹が減らなかったらずっとやっているだろう。面白いのは家の中で庭を眺めていても、大袈裟な作業が解るくらいで、意外と大事だったりする諸々の作業には気付かない。
 人は明後日以降の事を考えて思い悩んでいる。もし目の前のリアルな『今』をちゃんと味わえば、そこから『今』が次々と繋がって見たことない所に引き込まれてゆく、どんどん。そのうち『今』は明後日になっているだろう。

2015年11月27日金曜日

[5448] 微生物


ワシは腸内細菌と共存している。微生物だ。この微生物ってのは農薬などと縁のない目の前の庭や畑にもいる。庭いじりや野菜から、そこの微生物は密かにワシの体内に入り込む。そしてワシの体内でドクターになる。ワシの身体や環境は物でできているけど物だけでは活き活きしない。なぜならコンクリートや木やガラスや設計図があれば家が建つわけでない。必要なのは腕のいい大工だ。それが微生物でドクターなのだ。
 この地球という大型生物。いたるところで騒動が生じているこの病。腐敗菌を除去すればいいかと言えばそうではない。醗酵菌である健康菌まで除去してしまうからだ。この病を治すには腕のいい大工が必要なのだ。微生物が必要なのだ。それが存在する農薬などと縁のない土が必要なのだ。
 ワシはアトリエ猫(写真)を健康にするため、この中で元気な微生物でなければならない。そこから生まれた健康菌がドクターとして世界に広がることを期待して。

2015年11月26日木曜日

[5447] 振り


ウンコしていて、ハッと粘土のいいアイデアが浮かんだ。忘れないうちにやろう。ウンコなどやってられない。とりあえずケツを拭いて、さっさとアトリエに行かねば。焦る。水を流すレバーを触ろうとしたが、手が届かない。こんなことより急がねば。便器の蓋をおろそうとしたが、これも手が届かない。もう身体は便器から離れているのだ。でも流さねば。もう一度流すレバーと蓋を触ろうとするが、やはり手は届かない。二度空振りする。ふと隣に置いてある猫のトイレが目に入った。猫はウンコしたあと、それを隠そうと手でないないする。でも振りだけで終わることがままある。まるで今の自分だ。笑った。笑った途端アイデアは水に流れた。

2015年11月25日水曜日

[5446] マナー


英会話テーマは『マナー』。
 Samは日本に住み始めた頃、イギリスと日本とのマナーの違いに驚いた。
 日本人は人と会う時、ズボンのポケットに手をいれてはいけない。ワシは気にしないけど解る。日本は上下関係が厳しい。ワシは適当だけど馴れ馴れしいのは知人友人親だろうとイヤ。日本人は机に腰掛けてはダメ。なるほどワシの神聖な机に腰掛ける、これは不届き者だ。
 机に座ってはいけない理由をどうやって異人に説明すればいいのだろう? 
 それぞれの国や地域には独自のマナーがある。それが習慣になっているから、侵害され踏みにじられたら気分が悪い。話せば解る奴なら良いのだが、自己中で押しの強いバカだったらどうしよう?
 わかった! 『ペンキ塗り立て』の札を机に上に貼っておこう。いや面倒だな。
 『マナーあり』の札を玄関に貼るか。
 バカでなければ話し合いに応じるだろうから、一回だけ家に入れ、英語でMyマナーを教えたる! 

2015年11月24日火曜日

[5445] 身体駆使


昨日の杭打ちで筋肉痛、加えて腰と手首を痛めた。
もうすぐ雪が降るような予報を聞いた。
家の雪囲いをせねば。
ところが酷く疲れていて力が入らない。
土台だけ設置して中止。
疲れを取るため温泉に行く。
風呂上がりに寝ようと思ったが、デカイ粘土作品が乾いている。
中抜きをやってから寝よう。
簡単に終わるだろうと思ったのに、意外と時間がかかった。
寝ることもできず、もう夕方じゃん! 
今日は傷を癒すつもりだったのに、身体駆使してしまった。
まったく!

2015年11月23日月曜日

[5444] 寂しさ


今日は除雪車用の杭立て。
 雪が降ればどこもかしこも真っ白になって道が雪に埋まり距離感さえ不確かになる。それでは除雪車が通れない。そこで道の脇に等間隔にピンクのリボンのついた杭を立てる。去年のピンクリボンの色が褪せているので、今回新たに濃いピンクのリボンを付け加えた。来年はネパールのタルチョーのようにブルーとか黄色とかカラフルなリボンも付けたい。
 それか青森の恐山の風車ってがいいかもな。寒々として寂しすぎるか!
 経験上、冬の寂しい時にはごっつい寂しいのがしみじみして心地良い。反って南の島や賑やかな都会に行って帰ってくると酷く辛くなる。
『なんべんさびしくないと云ったとこで
 またさびしくなるのはきまっている
 けれどもここはこれでいいのだ
 すべてさびしさとかなしさとを焚いて
 人は透明な軌道をすすむ』 by 宮沢賢治

2015年11月22日日曜日

[5443] 源


木々の雪囲いがやっと全部終わった。
しかしほんの序説だ。
まだまだ冬支度はある。
庭仕事をすると本職の時間は減るが、全ての充実感が増す。
絵はこの間の絵日記11/16『偏らない』以降、覆われていた靄の奥から光を掴んだようだ。
そこに向かって偏らずに進んでいる。
その絵の影響で、今度は粘土いじりも新しい分野に突入できた。
嬉しい。
庭から絵、絵から粘土。
庭が創造の源なのか。
やっぱ自然ですかね。

2015年11月21日土曜日

[5442] 様


人はどんな色にも染まらず透明なまま進めば美しい。
 右様だの、上様だの、某政党様だの、某国様だのと、私とはどこぞの偏った旦那様の手下ではない。
 透明ってのは赤ん坊みたいなものだと思う。人は元赤ん坊で、赤ん坊が大人になった。だから身体の中には赤ん坊がいる。赤ん坊が透明なわけは、他の色に染まってない、目的もない、主義主張もない、結果もない、とにかく何もない。あるのは『もしかしたらの可能性』だけだ。つまり大人だって自分の内部に可能性を発見すれば、それが自分の中の赤ん坊だ。それを自分という親が育てればいい。
 最近のワシにとっての『もしかしたらの可能性』は英会話だな。あと絵かな。何もならないかもしれないし大した未来もないかもしれない、けど無駄だとは思わない。実はワシの中の赤ん坊が無邪気に笑って育っているのだ。その様が楽しい。こっちの『様』の方がいいよ。

2015年11月20日金曜日

[5441] ふるさと納税


市職員「『ふるさと納税』に作品を出してください」
ワシ「なに、それ?」
 知人がこの制度を利用していたので聞いてみた。
 簡単に言うと、自分の故郷とは関係なく、自分の気になる市、どこでもいいからそこに寄付すると、住民税が控除され、お礼の品がもらえるという嬉しい制度らしい。市のお礼の品が皆が欲しいものであれば小さな市も頑張れるわけだ。面白そうなので参加することにした。
 ワシの住んでいる地域はサクランボが美味い。そこで猫の首輪の鈴の代わりにサクランボを付けた『おめでとうの招き猫』を3タイプ(写真)作った。
 ネットで『ふるさとチョイス』を検索してください。山形県村山市です。
 ご希望の月日を入れます。誕生日とか記念日とかにどうぞ。

2015年11月19日木曜日

[5440] 治癒力


薪割りは大きい株を三つ残すのみとなった。
 ところで力こぶ(上腕二頭筋)が痛い。筋肉痛で後々すごいこぶになって女性に見せびらかしてやろうとニヤニヤしたが、いつもと痛みが違う。筋をやられたみたい。重いものが持てない。もうすぐ終わると思い力み過ぎたみたい。残りはまたあとでだね。
 肉体と同じように精神にも社会にも自然治癒力が備わっていると思う。考えが息詰まったり偏り過ぎた時には無理せず暫し自然治癒力に任そう。本題から少し身を引いて深呼吸し自分の馬鹿さ加減を思いっきり笑うことだ。笑いは治癒力を増す。
 今日は薪割りは休み、木々の雪囲いをやった。今年は庭木を増やしたので大変だわ。徐々に冬に向かっています。

2015年11月18日水曜日

[5439] 中心


人はそれぞれみんな中心にいる。
中心とは上と下の間。
中心とは右と左の間。
中心とは楽と苦の間。
中心とは強いと弱いの間。
中心とは最高と最低の間。
中心とは裕福と貧乏の間。
中心とは利口と馬鹿の間。
中心とは困難と簡単の間。
中心とはあなたとわたし愛だ。

2015年11月17日火曜日

[5438] スイレン


今日は春のような暖かさ。
 薪割りも順調、季節外れのスイレンが咲いた。
 最近の英会話は、日記を書いて読むというのは止めて、日記を書かずに語るというものになっている。前回は『米寿』を語った。日本語ならチョチョイのチョイの内容なんだけど、英語だと話の終わりが10キロぐらい先にある。それも竹馬で行け! って感じ。
 途中、転ぶわ。側溝に落ちるわ。足は挫くわ。嵐には遭遇するわ。ヒョウは降るわ。アシナガバチは大群で来るわ。地割れはするわ。川は溢れるわ。爆弾まで向かってきた! 
 そしてワシは道を見失った。
 ダメだー! Help me! I'm exhausted.

2015年11月16日月曜日

[5437] 偏らない


人は誘われ集団に入る。
 集団にはルールがあり、人はそのルールの中に安心を見いだす。いつの間にかそのルールに身体を合わせるようになる。自分の仲間内だけの安心は、当然考えの違う反対の部分とルールが違うので争うことになる。あげくの果ては戦争だ。
 そもそも個人の内部ではルールに合わない部分が本体に抵抗し分裂が起きている。それは孤独・葛藤・苦痛というもので感じられる筈だ。
 外も内も葛藤だらけだ。これでは自分にも社会にも安心を見いだせない。金や快楽ももちろん社会の一部だから安心ではない。一時だけだ。苦痛の裏返しだろう。
 諦めずに自分の今を観察してみよう。偏ってない自分を発見してみよう。もしかして偏ってない世界が見いだせるかもしれない。
 今日、僕は時間を忘れるほど集中して、自分の中の偏らない絵を探してみた。
 こんな絵だった。

2015年11月15日日曜日

[5436] 申


来年の干支、申。
 申を作るのは別にそれほど難しくはない。しかし絵付けが面倒だ。猫以外の動物は大抵一色だ。ベタではイマイチ面白くないもんね。
 顔は好きなオランウータン。サルで思ったのが孫悟空で、そのモデルになったと言われている金色のサルがいる。その毛並みにする。
 色としては金運、孫悟空のように元気に力強く、オランウータンのように孤高。
 明日から愛知県瀬戸市薬師町『招き猫ミュージアム1F スペース29』に展示します。
 よろしく。

2015年11月14日土曜日

[5435] 与える


今朝、テロのニュースが流れていた。
 地球上にアメーバのような最初の生命体が現れて、長い長い時間をかけて、動物ができて人間ができた。もとは一個のアメーバが大きくなって地球上全ての生命に広がった。私というものは大きなアメーバの一部である。大きなアメーバが私でもある。つまりは地球上の全ての生命が私である。
 私が私を奪う必要がどこにあるのだろうか? 
 もし奪う必要があるのなら、自分が奪われることを前提にした意識が必要だ。自分が奪われる意識? イヤだと言っても奪っているのは自分なんだ。これでは自分の内部は生涯、分裂、争いばかりだ。
 そのままテレビで、近所のゲストハウスが映った。外人さんに只でベッドとメシを与え、農業を手伝って貰うというシステムのゲストハウスだ。この村に今まで60人ものいろんな国の人が訪れている。みんな楽しそうだ。素晴らしいと思った。
 『奪う』『奪われる』という思考が消えて、『与える』『与えられている』という言葉が過った。

2015年11月13日金曜日

[5434] 擬態


ピニャモの絵を描いていて、面白いことを発見した。
猫は丸くなって寝たり伸びて寝たりとさまざまな寝方をする。
ピニャモの模様は三毛、白地に黒と黄土色が適当に散りばめられた模様だ。
腕と足がくっ付いて寝ているとき、腕と足の模様が合体して一つの模様になる。
また右足と左足が並んでいるときは、右足と左足の模様が合体して一つの模様になる。
一瞬、いつもの足が見えなくなる。
‥‥猫でないものに変身したような。
寝ている時は無防備なので、違った物体になって身を守っているように思えた。
そうか! 人間でも歳取ると防御が不備になる。
そこで年寄りの身を守るため、擬態できるようにとシワやシミやハゲが出るのかも。
 違うか。

2015年11月12日木曜日

[5433] work


木々の雪囲い用の竹を準備する。
小屋の屋根裏に吹雪き防御の板を貼る。
乾いた薪を移動する。
もちろん薪割りもする。
ふと閃いたので、筆を持ち絵を創造する。
実は、庭仕事だけでなく、収入源でもある粘土いじりも毎日やっているのです。(写真)
これらの行為は経済発展のためではなく、きちんと生きるために必要なworkなのです。

2015年11月11日水曜日

[5432] 地球の未来


知人のブログに「地球に未来はあるのか?」と書いてあった。
「地球の未来」ってなんだろう? 
 個人の未来はなんとなく解る。例えば安定・安心、このような目的に向かうこと。では国の未来は? 国も個人の未来と似たようなものだろう。
 では人類の未来は? 地球の未来は? 人類の目的は何? どこに向かっているのだろう? 解らん。
 人は人類や地球の未来が解らないから、自分の刹那的な欲だけに生きる。結果、原発だって戦争だっていい。貧富の差が開く。勝ったものが生き延びる‥‥
 人類や地球の未来が解らないのは、それらの未来を自分や国の未来が覆っているからではないだろうか? 
 喩えて言えば、太陽(人類や地球の未来)はいつだってあるのに、雲(自分や国の未来)で覆われていて太陽が見えない。

2015年11月10日火曜日

[5431] 生産性


今日は絶対無理と思っていたデカイ株を薪割り機で割った。
 ガハハハハ…楽しい。ワシの株も上々だ。
 ところで、今日は一時間ほどで三日分の薪が割れた。薪を他所から買った場合や灯油やファンヒーターなどを使った場合の光熱費を一月3万円として考えてみた。すると一日千円出費だ。薪は貰い物だから只。ワシは今日三千円分稼いだことになる。時給三千円。それプラス、腕や腿の筋肉が鍛えられたので、フィットネスジムに通った気分も加算。あとお百姓さんから売り物にならない無農薬の果物をいっぱいもらったので、それをジューサーで、風呂上がりに飲む。満足。
 これは社会人として生産性がないから反社会的かと言うと、そうではない。自然体なのだ。間違えていけないのは社会の中に自然があるのではなく、自然の中に社会があるのだ。社会で生産される癌の元であるストレスを無くしてくれるのはまずは病院でなく自然満喫だよ。

2015年11月9日月曜日

[5430] 本質


世の中どんどん新しいのが出てくるのが常。全ては刻々と変化している。感覚は目の前の変化に敏感でなければならない。そうでないと目まぐるしい危機や災難に太刀打ちできない。そんな今の時代を批判して昔を懐かしんでも始らない。すぐに変わる世の中で時代に便乗したり追うことに躍起になってもしょうがない。どんなに時代が変わろうと変わらない本質がある筈だ。
 昔を懐かしまず、時代にも左右されず、ワシは今日も薪割り。
 ところで手首と腰を痛めたので薪割り機を買った。手動だけどね。ワシの薪割りも少しだけ文明化したわけだ。オノと併用だと便利で楽しい。
 大汗かいて腕が太くなって、薪など空手で割れそうな気分だ。

2015年11月8日日曜日

[5429] 家族


また実家に出かける。今度はもらった蘭の花が枯れるので、その前で家族写真を撮りたいらしい。ところが引き蘢りのワシなどは余程でない限りアトリエから出ない。そこで88才の父親が考えた策が『米寿の祝い』だ。あざとい奴だ。こりゃあまだまだ長生きするな。
 森財閥創始者の財産分与で集まった兄弟とその悪妻達。親兄弟嫁達甥っ子姪っ子、全部で12人。
「あのビルがお兄さんなら、あの軽井沢の別邸はあたしよね、お父様」
「オホホホ、何を仰っるの、お父様のお見舞いにも来なかったくせに」
「仙台のレストランはどうするの?」
 そこへインターホーン、「パパ~、あたしよ~」とケバケバの洟垂らした若い娘が玄関に立っていた。池には見知らぬ女性の死体が浮かんでいた。空にヘリの轟音が、サイレンが‥‥
 ところで妙に懐かしい気分を味わった。こういう気分が家族を繋げているんだろうね。

2015年11月7日土曜日

[5428] 相性


 午前は冬支度で忙しい時に、両親から呼び出された。
 実家の茶の間にはアイドルのポスターが貼られていた。よく見ると嘘つきとはこんな笑顔だと示しているようなどこぞの脂ぎった政治家のポスターだった。悪趣味なインテリアだ。
 まあワシは趣味もまったく違う相性の悪い両親と兄弟の中で育ったから、幸いなことに徒党を組まない孤高な性格が身につき良き芸術家になった。まあ反面家族として感謝しとこう。
 午後は庭のツタの紅葉を眺めながら一人コーヒーを飲んだ。午前の気忙しさからやっと解放された。ほっと一息だね。
 ツタは三年前にパーゴラに這わせ、やっとそれらしくなった。来年にはツタの屋根ができるだろう。夏はそこで相性の良い人とビールを飲もう。それが楽しみだ。
 人は四季より前に出ちゃいかんね。

2015年11月6日金曜日

[5427] 新感覚


英語の勉強だけど、この頃は初心に帰って電子辞書を用いて簡単な日常会話の音声を聞いている。
挨拶とか何気ない一言、日本語ならあまりにつまらない日常会話だ。
こんなことに時間を費やして何が面白いもんか、無駄だ。
通訳アプリのいいものができるのを待った方がいい。
こんなことしているより、新しい書き物や新しい興味のある本などを読んでた方がよっぽど身の為だと思う。
 ところが違った。
秋の日射しを浴びながら、英語の音声を復唱した時、おお! 何だこれは! 初めて心地良さを感じたのだ。
ヒューヒュー、まだまだあるね新鮮な感覚って。
今自分が諦めている事や小馬鹿にしている事に挑戦するってのは、ある意味まったく新しい感覚を味わうことかもしれない。

2015年11月5日木曜日

[5426] 小袈裟


薪運びをやろうとしていたところに、今日は珍しくスーツを着た社会人がやって来た。市役所の方だ。まあできることあればお手伝いする。けどワシは下らないバカで変なものを粘土いじりしているのが仕事。自由を探求した小説『自由自在堂』まで出版している。彼らに妙なズレを感じたね。それは締め付けた服を着ているような檻の中のような息苦しさだ。それが巨大な檻に成長して、いつの間にか柵は見えなくなって、内を守るために軍隊を作って、どんどん広がる空恐ろしい世界を空想してしまった。
 ワシはそんな大袈裟な世界ではなく、やはり何ものにも捕われない自由がいいね。それも小袈裟なものでね。

2015年11月4日水曜日

[5425] 自然サイクル


朝は冬支度のため、外の薪棚から一年以上乾燥させた薪を小屋の中に移動。
(写真は外の薪棚。うちの家のデザインは猫。この曲がった棚は猫小屋からのシッポなのだ)
薪を小屋に移動するわけは外の薪棚は雪で半分埋もれてしまうから。
作業はまだまだ途中で明日に続くが、ワシはこの薪に関わる全ての作業工程が好きだ。
このぬくもり、ホットする安心感はただの室内の温度上昇ではなく、ワシの流れる汗や腰の痛みその他諸々の苦労が燃えて浄化した賜物なのだ。
それにこの薪に関する行為は自然サイクルと合致している。
個人や国や人間社会など、実に小さく感じてしまうのだ。

2015年11月3日火曜日

[5424] オカしい


午後は写真の注文作品を受け取りに、30そこそこのオカしな若者がケーキを山ほど持って(こんないっぱい食えるか!)オカしな女子を連れてやってきた。
 この山形に住んだ当初から気付いていたのだが、この地はオカしな奴が多い。『オカしい』というのは鬱とかパニックとか精神が多少面倒かそれに近い者だ。3人に2人はオカしい。いや、5人に4人、いや、千人に999人はオカしい。だからほぼ全員何かしらオカしい。来た2人に「山形でオカしくない奴は誰?」と聞いてみた。2人は一生懸命考え誰かの名前を出すが、イマイチ違う。そうか、ワシの質問がオカしかったようだ。精神病院の患者にこの病院でオカしくない奴は誰かを聞いてもね、そりゃあ埒が明かないわ。オカしいのは山形だ、いや待て、過去に住んだ関東一円マトモを見た気がしない。オカしいのは日本だ、いや、世界がオカしい。なるほどオカしいのが世間なのかも。
 ところで今日は思いも寄らずオカしかった。もしかしてワシもオカしいの? 

2015年11月2日月曜日

[5423] 不覚


今朝病院へ。
このところデブってきていると思っていたが、デブではなくこれは膨満感、腹にガスがたまって苦しいのだ。
市販の薬を飲んでもダメ。
思い起こせば、9月の伊勢の旅からずっとだ。
昨晩は夕食中に吐き気が酒も飲めない。
夜中も吐き気、悪夢。
一ヶ月以上も、ヤバい病気なのか?
ふと、遠くを見ながら、いろんな人に迷惑かけたなぁ、でもいい作品作ったし、いい小説残したし、まあいい人生だった。
とりあえず病院に。
診察し、レントゲンを撮る。
ドキドキの結果、なんと、「便秘です」だって。
え? うんこかよ! まあ信じよう。
しかし一生の不覚だ。
美味い日本酒、飲んでやる!

2015年11月1日日曜日

[5422] 無事タオル


今日は防災訓練。
 サイレンが鳴って地震が来たと知らせる筈なんだけど、とっくに時間がきているのにサイレンが鳴らない。家猫はけっこう気密な構造なので外の音があまり聞こえない。そのせいか? でもね、政策も言わないで名前だけ連呼する選挙宣伝カーはうるさいほど聞こえる。余程音量を上げているのだろうか。
 まあ今日は訓練だし、聞こえたことにして外へ。出かける前に写真のような『無事です』と書いてあるタオルを玄関にかける。
 耳を澄ませば、なんとなくサイレンが鳴っていた。サイレンそのものの音が低いではないか!
 ドキドキビックリするほど大きな音を期待していたのになぁ〜