2017年1月27日金曜日

[5875] 心時空

僕はたった一匹の普通のどこにでもいそうな猫に心揺り動かされた。
 当る作品や売れる作品、成功の方法論などの昨日までの考えを追究しているようなこの社会で、今、自分はそれらの上昇志向に揺れ動かされることもなく、それよりも深く儚い心情や心象や心時空を絵にしていこうとしているように思える。チョコが行方不明にならなければこんな絵など描けなかったかもしれない。チョコが外にも出ないお利口な猫だったらこんな絵は描かなかっただろう。チョコが僕の思い通りに動くロボット猫だったらこんな絵は描かなかっただろう。チョコは自由に快活に生きている。生きているってことなのだ。辛くさびしいことが多いけど、生きているとはこういうことなのだろう。
『もうけっしてさびしくはない。
なんべんさびしくないと云ったとこで
またさびしくなるのはきまっている
けれどもここはこれでいいのだ
すべてさびしさとかなしさを焚いて
ひとは透明な軌道をすすむ
ラリックス ラリックス いよいよ青く
雲はますます縮れてひかり
かっきりみちは東へまがる by宮沢賢治』
 この絵はまだ未完成、なんとなくこの詩とシンクロしているように思えた。8月の個展に出します。

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