2025年11月10日月曜日

[8980] 数学

 ●数学
 ユークリッド原論の最初の定義。
第1巻 
・点とは部分を持たないものである。
・点には長さも幅も厚さもない。
・線とは幅のない長さである。
・線には厚さもない。
・線の端は点である。
・面とは長さと幅のみをもつものである。
・面の端は線である。
第2巻
・立体とは長さと幅と高さを持つものである。
・立体の端は面である。
 この定義を存在として考察してみた。この世に「長さも幅も厚さもない」点は存在しない。『数学は「点は存在しない」ところから構築されたものである』ということになる。ついでに「幅のない長さ」の線も存在しない。「厚さがない」面も存在しない。つまりこれらは世界を読み解くための概念であって実際ではない。
 このように定義は存在しないものから始まり、存在しない点を逆から「線の端は点である」とし、存在しない線を「面の端は線である」とし、存在しない面を「立体の端は面である」として、点・線・面・立体の関係性からそれぞれを実在化しているように見せている。つまり点・線・面・立体はそれぞれみな独立した存在ではなく、端のないひと続きの存在なのだろう。
 ならば個も過去から未来への線もフラットな面も実際はない。



 

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