2021年3月11日木曜日

[7378] 忘却

 ●忘却

歯の隙間に食べ物が挟まる。

若い頃はこんなことはなく、

歯は丈夫すぎるくらい丈夫で、

飲み屋では割り箸をガシガシ噛んで

1センチ大に細かくして

皿に山盛りしていた。

しかしそんな過去も遠い昔で

まるで他人のことのよう。

もしかしたら夢かもしれない。

もしそんな過去が記憶として鮮明なら、

今のこの状態を嘆いたただろう。

でも最近は記憶も曖昧なので、

嘆くことはないから『幸せ』だ。

歯に隙間が出るように

脳にも隙間が出ているのだろう。

忘れることは空間ができて広くなる。

それはおおらかでいい。

もっともな忘却は忘我だ。

それは英語ではエクスタシーのことだから、

過度に忘れるのは芳しくないが、

物事にあまり拘らず

忘れることだと思う。

隙間を通って

『幸せ』がやってくる。



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