2025年1月8日水曜日

[8674] 毒

 ●毒
 昔20代の頃、6畳一間のアパートで絵を描いていた。デカい絵ばかり描いていた。そこに「絵を見せろ」と知り合いの50代のおじさんが同年代の友達連れてやってきた。描いた絵を写真で撮ってプリントしたものが100枚ほどあったので手渡した。2人は我先と相手を肘で押しのけながら写真を奪い合っている。動物が餌を奪い合っているような。私にはそれが驚きで不思議だったのだろう、いまだに記憶に残っている。
 今時の人はSNSによって自分の好きしか興味がない。あのようなおじさん達がまたまたいっぱい増えるのだろうか? 
 心の三毒『貪瞋痴』というのがある。『貪』が「むさぼり、執着」。『瞋』は「怒り」のことだけど「排除、邪険」だ。まさしくおじさん達の振る舞いだ。好き嫌いが『貪瞋』になる。人は好き嫌いに大きく左右されているから知らず知らずに執着・排除をやってしまう。実はそれらは『痴』が元で二つに分かれたのだ。つまり好きも嫌いも『痴』が元。『痴』は無知。世間で人間関係を崩すのが大抵この毒。無知は頭の良し悪しではなく、自己中(自己中は自己中心や自己中毒)だ。説明しても自己中だから自己正当化も自己防衛もできているので無理。無理ならホメオパシーのように毒をほんのちょっとだけにすればいい。
 そういや全然関係ないけど、昔、山手線乗っていて『毒』の文字が大きく書かれたTシャツ着てた女子がいた。このように笑わしてくれる程度の毒にしましょう。ならば毒も薬になる。



 

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