●瀧安寺石庭とサトリ部屋
個展も終わりサトリの部屋を振り返って瀧安寺石庭が過った。
古今東西、瀧安寺の石庭に勝る芸術はないと私は思う。(500年以上も前のものだ)
巷にある芸術作品はたくさんの石を積み重ねる。石とは知識やアイデアや金や人や時間などあらゆるものだ。人間の思考とは目的に向かって石を積む。しかし未来に対して不安なのはいつも石が足りないのだ。
瀧安寺の石庭はとてもシンプルだ。深遠な智慧と最低限の材料だけ。草木もない枯れた風景だ。15個の石が配置されているのだがどこから見ても14個しか見えない。だから石はいつも余分にある。閉じてないのだ。足るを知るからこそ終わってないのだ。自慢げに15個見えたという者がいるなら、残念だけど閉じちゃったね。人間はいつも足りないことがわからない。
サトリの部屋は瀧安寺の石庭に匹敵しうる。後世に残すべく、どこぞに『サトリ堂』でも作ろうかしら。




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