2020年9月28日月曜日

[7214] 愛

 ●愛

 自己中の子供が客観視を身につけて、自他を平等に見る視点を手に入れたかというとそうでもない。他人が見ている自分に興味が増し「オレ様を見ろ!」に膨らんでゆく。自己愛そして自己顕示欲ですね。それでも他人がいることでやや自己中は軽減する、代わりに集団としての我々仲間中心が浮上し、地元愛、自国愛とかになってゆく。自分の意見より仲間の意見が間違っていようがそれが中心になってゆく。他の仲間との分別が激しくなると差別が始まる。キレイ・汚いという分別と同じ思考だ。

 夏目漱石が英語教師をしていた頃、生徒が「I love you」を「我、君を愛す」と訳したところ、漱石は「日本人はそんなことを言わない。『月が綺麗ですね』と訳しておきなさい」と言ったそうだ。自他の分別を超えた美しい言葉ですね。



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