『わたしは緊張しながらわじん氏の家に入った。
家の中で彼は植物をピンセットで何かしていた。
「何をしているのですか?」と聞くと、彼はわたしを庭に連れて行き、梅の木の枝を棒っ切れで引っ掻いた。
そこには無数の虫がいて、無惨にも棒で潰され体液を出して落ちた。
「カイガラムシ」と彼はそう言って、大きな二匹の猫が寄り添ったデザインの家の中に戻った。
この家こそが陶芸作品に留まらず巨大な作品を作ろうとして作ってしまった彼の最大の猫作品『家猫』だ。
高さ10メートルの猫だ』
フフフ……、なんてね。
0 件のコメント:
コメントを投稿