2015年7月31日金曜日

[5329] 初


生まれてから今まで小説など一度も読んだことがない三十代青年の言葉。
「自由自在堂のFBページやAmazonの他の人の感想を読んだ。みんな小説読んで感想など言えるからすごいと思った。でもみんなの感想を読んでいるうちに初めて小説というものを読んでみたくなった。この小説を読むために今まで小説読まなかったのかもしれない。だから読んでみます」
 このような嬉しいこと言って小説『自由自在堂』を買って帰った。こうやってまったく小説になど興味もなかった人が読んでみたいと興味を示したのは、やはり稀な奇書だからだろうか? とにかく素晴らしい。感想を聞きたいものです。
 写真は今個展をしている最上徳内記念館です。どうぞ8/4までやってます。

2015年7月30日木曜日

[5328] 猫王


百体の泣き猫の中心にデーンとある写真の『猫王』を品があって美しいと多くの人に褒められた。
 人は振り子のようにすごい真面目なことやったら、今度はすごい下らないことをやったりして、どっちかに偏らないようにバランスよく生きている。この振り子ってのは、左右に大きく揺れて、その極端な端っこの方で止まるので、そこを意識しがちだ。つまりとっても右を意識したり、とっても左を意識しがちだ。真ん中はおもりが通るだけだ。でもいつかは真ん中に落ち着く。運動している時も止まる時もいつだって真ん中にいるのに意識されにくいのだ。
 ところでヤジロベーってのがある。これはいつでも真ん中にいる。たとえ右に揺れても左に揺れても真ん中に戻ってくる。真ん中に己がしっかりあれば倒れることはない。

2015年7月29日水曜日

[5327] マイナス思考


他のお客さんが気分悪くなるような理屈でがんじがらめのマイナス思考人が個展会場にやって来た。
 不自由なやっちゃな! 
 まあ解るかどうか知らんけど、いいですか、おじさん、よく聞いてね。
『自由とは自分のなんもかんもを平等に、贔屓することなく自由自在に眺められることです。例えば自分の身体のあらゆる部位を平等に扱うこと。頭が大事で足の小指が大事でないなんてことはない。顔が大事で、耳の裏がどうでもいいわけがない。それから自分の精神内の下ネタから神ネタまでを差別しないで観察できること。下ネタを嫌うことなく、日常をつまらなく思うことなく、感覚をバカにすることなく、神ネタを拒絶することなく全てを軽やかに見れれば、なんもかもけっこう面白いし興味深い。
 自分の内部がこうでなければ自分の外の世界に対して平等や自由の意識など持てるだろうか? 
 まずは今すぐ己の内部にある劣等感・差別意識を眺めてみなはれ。必ずあるよ、それがあなたの大らかな自由を妨げて、マイナスの自分が出ちゃっているのです』

2015年7月28日火曜日

[5326] 女性


個展会場で女子高生から「小説『自由自在堂』を読みたいけど‥‥」
 女子高生か、どうだろう、エロスが、無理にすすめてもな‥‥などと考えあぐねていたところ、傍にいた既にこの小説を読まれた美女が「すごく面白いから読むべきよ。感覚の敏感な若い人ほど読んだ方がいい。チクチク肌に突き刺さるように感じますよ」
 そうなんだ! なるほど、これまでいろんな感想を聞いたが、女性には女性の感じ方があるはずだ。ワシがこの小説を書くにあたって、さまざまな境界、もちろん男女の境界も自由自在に行き来しながら書いたつもりだ。そして言葉のハシバシをすり減らし、無くし、意味の向こう、無意味の溢れる自由自在な感覚世界を描いた。若い子はハシが転げても笑うと言う。感性溢れる若い女性こそ、言葉のハシを笑い転ばし、自由自在に楽しんでほしい。


2015年7月27日月曜日

[5325] 指差す猫


個展会場に向かう。月曜なのでお客さんはあんまり来ないだろうと思ったがけっこう来ました。
 ところで、この『泣き猫百覧会』は観客参加型展示会。その説明を致しますね。

まずは入り口でおみくじ。
写真のマニ車を軽く回します。
一回回せばお経を一回読んだのと同じ功徳があると言うものです。
回ったものは自然に止まります。
マニ車の傍に座っている『指差す猫』が百の数字からあなたに適した数字を指します。
その番号のおみくじを受け取ります。
その番号は百体の泣き猫の番号と連結しています。
美術館では撮影が赦されないのが普通だが、この番号の泣き猫だけは撮影してかまいません。
あなたの番号の泣き猫を映像として持ち帰り、辛い時に見る。
その泣き猫が、あなたが辛い時に代わりに泣いてくれる猫なのです。
にゃーー

2015年7月26日日曜日

[5324] 『んだニャー祭り』大成功


『んだニャー祭り』メイン日曜日。
 自分の個展会場は、なにしろすごい人出で、メシも食えない、トイレもままならない、昨晩の天国でやや二日酔い、足がだるいが、お客を立たせてワシは座らない、退屈させない、怒らない、気持ちを高揚させ、過去をぬぐい去らせ、マニ車や経済を回転させ、新たなエネジーを与え貰い、会場から一歩も動けない。
 どうも浴衣姿が多いと思ったら、庭でのごろつき市で浴衣貸し出しをやっている。これはいいアイデアだと思った。あと猫メイク、猫耳プレゼント。他の会場の話しを聞くとTOKYO ROUGEやベリーダンスなどのダンス。仮想コンテスト、ジオラマなどなど盛りだくさん。昨日の天国もそうだったが、それぞれが個性を出して軽く楽しめる小さいイベントが盛りだくさんが面白いと思った。子供がお子様ランチが好きなように大人は小皿料理が好きだ。そんなもんなのかもね。
 二日間とも快晴に恵まれ、とりあえず美人ダンソンにも囲まれたし、大成功でした。
 (徳内記念館、真下美術館、碁点温泉などの展示会は8/4までやってます)

2015年7月25日土曜日

[5323] 天国


今日は『んだニャー祭り』の第一日目。
と同時にワシの個展。
一番問題だった天気にも恵まれ、ほんとよかった。
いつにも増してお客さんが大勢来てくれた。
休む暇もなく、あっという間に夕方の終了時間。
そのあとは駅前商店街の納涼歩行者天国。
子供の頃、どこかの街の祭りで味わった懐かしさ。
天国とはこういうものだろうと再発見させられるような面白さ。
山車も御輿も大袈裟も中心も中央もない。
ただだらだら適当。
だけど、小さい一つ一つが面白い。
なるほどこういうのが天国っすね。

2015年7月24日金曜日

[5322] イゴコチ神社


碁点温泉の『碁点』の由来は、最上川の水が引いて囲碁の碁石を散りばめたように岩が出て来ることから名がつけられました。碁石が出ている時の最上川は大変美しい。
 その囲碁からのイメージで作品の頭には碁石の白と黒をのせました。それが風呂になっていて二匹の猫が居心地よく湯につかってます。囲碁と居心地で作品名は『イゴコチ猫』です。
 前掛けは碁盤になっていて、碁盤の空いているところに縁起の良い言葉を入れております。最上川の岩が多く出ていれば出ているほど縁起良いものが手に入るとなるわけです。まあきれいなものを見れば幸せってこと。
 『イゴコチ猫』は温泉旅館クアハウス碁点ロービーに写真のような神社になって展示されてます。
 『んだニャー祭り』成功と人々の幸福を祈願。
 温泉に入って居心地よくなってくださいな。

2015年7月23日木曜日

[5321] 救う案



今日は最上徳内記念館での個展の搬入。
7/25~8/4まで開催の『救世猫と泣き猫百覧会』です。
ここでの泣き猫は三年ぶりの展示だ。
前とそっくり同じでは芸がない。
泣いてバカリいちゃ可哀想だし、救われない。
三年前は中央に猫を助けている猫『まことの福祉』が置かれていた。
今回は『救世猫』という大型の猫を登場させました。
座禅したダルマ型の猫。
全体がモナカのような色合いなので本名は『モナカ猫王』。
 あん(案)がいっぱい。
 今年はこの案で救ってやるぞ。
 小説『自由自在堂』でもだ。

2015年7月22日水曜日

[5320] 寝四郎


自動ドアは年寄りには反応しないと言う。もう死んでいるのかも。
そのあと、誰もいないのに勝手に開く自動ドアの話を聞いた。やっぱ、生きていたんだ!
 7/24、ワシは都会に行く。そんなオカルトな自動ドアをくぐるためではなく、丸善仙台アエル店というところで、作品展示と初出版の小説『自由自在堂』のサイン会をするのだ。稀な奇書だから読む人も稀な人だろう。そんな人に会いにいくわけだ。
 そういや誰かが言っていた「自分の作品のファンは500人ぐらいがバランスいい。何万人もいるともはや自分ではなくなる」と。なんとなく解る気がする。
 写真が仙台に出す稀な作品、寝ている仙台四郎だ。やはりそんなにファンはいないよね。

2015年7月21日火曜日

[5319] next


起きてすぐに看板絵描き。顔ハメ看板は昼頃には完成した。
 起きてすぐ筆を持つのは絵描きにハマっていた若い頃の癖だ。一日一回でも筆を持ってキャンバスに向かうことで、アーティストになった気分になる。絵の良し悪しは別だけど、アートの仕事をこなした気になっていたのだ。仕事は朝飯前、そのまま外に出て夜まで帰って来なかった。今ごろその癖が効果を出したようだ。いい癖を身につけたと自画自賛。

さてと、次は7/24から始る丸善仙台アエル店での『来る福招き猫展』。
それ用の『仙台四郎猫』の絵付け。仙台四郎は正座が普通。たまに立ったり、はしゃいだり、寝たいものだろうと、新バージョン作りました。自分では名作だと思う。
ワシ、アエルには24日午後から居ります。

2015年7月20日月曜日

[5318] 坊主がベニヤに‥‥


『坊主がベニヤに上手な絵を描いた』
 今週はいろいろ立て込んでいて、顔ハメ看板を明日の夕方までには仕上げないといけない。
 午前は前に刈った草の後片付け。刈った草はそのままにしておくと腐ってハエが湧くからだ。さすがにヘトヘト、汗だらだら、筋肉ピキピキ、足腰ガクガク。
 昼飯食って普段なら軽く昼寝でもするところだが、今日は看板塗り絵をせねば。
 SSのヘルプがあったので早い。倍のスピードで作業は進んだ。
 邪魔だったのはハエ。刈った草から出たのかも。「うるさい」は漢字で「五月蝿い」、今は「七月蠅い」だね。
 眠気も怠惰も来ず、順調に作業は進んだ。
 いつの間にか夜になっていたが、8割はできた。
 これで一安心、腹減った。
 なんか久しぶりに最高に充実した一日であった。
 風呂上がりの酒がうまい。

2015年7月19日日曜日

[5317] 文化


昼飯食いに動植物合体のカレーフェスに出かける。
 着いた時には10店舗並ぶいろんなカレー屋さんが、ほぼ売れ切れ状態。ドヒャーーン! 腹減った。それでも鍋の底に残っているカレーをこするように分けてもらい、まあなんとなく腹は満たされた。
 ややのんびりしていると女性に声をかけられた。
 お~~、去年、うちの庭でカマクラ作りの時に来た二十代半ばの娘さん達だ。彼女らは長崎、横浜、群馬出身で山形で働いている。
 話しているうちに小説『自由自在堂』の話になり、是非読みたいと、う、うっ、嬉しい。彼女らは読むのが楽しみと言い、ワシは感想を聞くのが楽しみ。なんか恋愛の相互快楽と似ている。楽しめる文化とはそもそもこういう小さいやり取りの中にあるのかもしれないと思った。

2015年7月18日土曜日

[5316] 草


今日は大工。昨日までコンパネが真ん中の縦の線で真直ぐ別れていて、写真真ん中の腕がもっと左によっていた。ところがそうすると裏の骨組みが出てしまう。そこで腕を写真のような位置に移動、膨らましてパテ入れて、裏から補強したのだ。これで左右合体のバランスがよくなるだろう。
 ところでちょいと耳障りな台詞を聞いた。野菜のことを「それ草でしょ」と言って避けて、肉を食っている女性。人間が食えるものは大別すると植物と動物以外にない。草と並べて言うなら、人は草と動物の死体を食っているわけだ。このような言葉は食べ物を頑張って育てている人達を卑下することになるんじゃないかな。気を付けた方がいいと思うよ。
 そういや日本人が大好きなカレーは動植物のバランスがいい。

2015年7月17日金曜日

[5315] メイク


来週25日26日に催される『んだニャー祭り』のプレ、んだニャーナイトヘ出かける。昔は猫マンマというのがあったが、今は猫缶が主流。そこで缶詰エサにメシを食い、猫メイクして猫になってしまおうというイベント。
 女性達が自分の顔は自分で猫メイクし始める。見ていてやはり女性だけにメイクには集中力があるなと思った。ワシも真似してやったらけっこうハマる。どこも猫じゃねぇ! ハロウィンではなく猫ウィンだね。他人のもやってやったけど、キャットマンの『んだニャーナイト』なのに、バットマンの『ダークナイト』のジョーカーになってしまう。ところであの映画のジョーカー役のヒース・レジャーの演技は実にいい。他の映画での彼が見たかったが、これが遺作になってしまった。

2015年7月16日木曜日

[5314] 不自由

とうとうこの社会の不自由が明確になった
こんな時代だからこそ小説『自由自在堂』を書いたのだろう
さてといつにも増して身を守らねばならない
でも守ってばかりいても自由じゃない
反対ばかりしていても自由じゃない
まさか賛成しては自由じゃない
迷ってばかりいても自由じゃない
怯えてばかりいても自由じゃない
ヤケになっても自由じゃない
ぼくは ぼくのタマシイが
青く広がる おおぞらで
透き通る かぜとなりたや 
はつなつの かぜとなりたや
かのひとの まえにはだかり 
かのひとの うしろよりふく 
はつなつの はつなつの 
かぜとなりたや    [+川上澄生の詩]

2015年7月15日水曜日

[5313] 更生

『自由自在堂』を校正してくれた高校国語先生からの投稿抜粋。
「二十代と四十代のころ、編集プロダクション、出版社で編集者兼ライターのかたわら校正も仕事でやってたけど、ちっとも楽しんだことがなかった。だけどこの本の校正は生まれて初めてとても楽しんでやった。照れずにいえば、この本が面白かったし、この本に愛情を感じだからだね。もっとやりたかったくらい。そうだ『二刷』は校正者の小さいサインを入れて僕がセールスしよう」
 先生、校正ありがとう。でも本当のところ彼にセールスなんぞ期待できない。彼は酔っぱらいの呑んベェ畜生で躁鬱だし、外国もしくは浮浪者に憧れる現実逃避者だ。今のところ運良く国語の先生をしているが、いつ何時、教え子の女子高生にフラッと魔がさし、首に。やけ酒飲んで家族に面目立たず、そして浮浪者に。
 まずは自らの精神を校正(更生)すべきだと思う。

2015年7月14日火曜日

[5312] 可能性

重い荷を降ろそう。
高く飛ぶためには、重いものは降ろすに限る。
高いところからはいろんなものが見えることだろう。

身を守るため、友達を守るためと、重い刀や恐ろしい銃や管理が大変な爆弾を持つ。
これが転ばぬ先の杖だという。
その杖は重いし不安や危険があり過ぎて地面にへばりつく。
重くて逆に転んでしまいそうだ。
そんな時代が来れば、重い銃と爆弾とたんまり金を持ったバカが、自分は強い偉いと錯覚し、ルール無用の傍若無人。
か弱きものを苛め、奴隷にしたがる。
あなたは怯えているのかもしれない。
けどそんな重苦しい劣等感など降ろしてみようぜ。
どうせもともと無かったものだ、幻だ。
スーッと心軽やかになったら、あなたの可能性が見える筈だ。

2015年7月13日月曜日

[5311] 顔ハメ看板

『んだニャー祭り』用の‥‥これ何て言うんだろう?
 観光地などにある看板に顔入れて写真撮って記念にする看板絵の事。
 調べたら『顔ハメ看板』というらしい。へぇ〜〜
 コンパネ三枚組み合わせたものに下絵を描いた。看板がただの四角ではつまらないので、このあと猫を切り抜いたりして、多少造作した。
 こんなもの初めて作っているんだけど、けっこう面白い。
http://www.ndanya.com/

2015年7月12日日曜日

[5310] 羽化

池にはメダカの稚魚が60匹はいる。
 神奈川の池ではヤゴがいて、羽化する現場に出会えたときは嬉しかった。セミもチョウもそうだけど羽化は見ていて飽きない。セミの羽化のあの淡い水色なんてとても神秘的だ。そういや小説『自由自在堂』は人間の蛹から羽化までの心淡い青い時代の話のような気がするわ。
 ここ山形に来て池を作ったのにヤゴの羽化は一度も見ていない。新しい池では見れるだろう。でもよくよく考えたらヤゴは水面から伸び出るガマ、イグサなどの先で羽化する。池には伸び出るものがない。ハスの水鉢を見たらつんつんと草が出ていた。何か知らないがいつの間にこんなものが、どこから来たのか解らないけど池に植え込んでみた。いい感じだ。
 こめやかたの姉さんが来て、これは田んぼに生える苦労して抜かねばならないホタルイという草だ! ふ〜ん、悪いけどワシ好き。

2015年7月11日土曜日

[5309] 二刷

小説『自由自在堂』の二刷目ができました。
 酒ノンベェの高校国語教師に、美味い酒をプレゼントし、騙し騙し初版を校正してもらったのだ。今度こそパーフェクトだな。増刷には誤字脱字を無くした他に、説明用の腹巻きのかわりに裏表紙に内容説明を入れた。写真の左で、写真右の初版から数ヶ月の苦労があったようで白髪がちらほらって感じ。あと表紙と裏表紙の裏の青い紙が剥がれやすかったので、剥がしちゃって抽象画を入れました。これで新しい感じになった。
 ところで誤字脱字の多い初版だけど、あと僅か。将来値打ちものになるかもしれないから、持っている人は大事にしてね。
 ピンピンの二刷目の本を手に取り、適当なところを捲って、読んでみた。
 ギャビーーーン!! いきなし、誤字発見。ガクッ。

2015年7月10日金曜日

[5308] 28

『んだニャー祭り』が近づいている。
 ワシがこの市に猫の家を建てたし、二十年以上も前から瀬戸や伊勢で猫祭りしてるし、「んだらここでしてみんべ」「んだにゃー」と今月25日26日催される。
 ワシは作品作って個展が仕事、イベントを実行させる側の才はないので、すっかり任せていた。
 昨日地元の有志(こめやかた)がやって来て「商店街にわじん猫28体描いてくれ。ニャーと28をかけました」という。市民がやる気になるのが一番、これが嬉しい。アイデアが浮かんだ。英語習っているせいもありアルファベットは26、『?』『!』を加えるとちょうど28個。それに村山地方のずいぶん面白い方言をまぶして絵文字猫ができた。今日、原画を描いて渡した。フフフ‥‥どうなるか解らんけど、当日見てね。

2015年7月9日木曜日

[5307] 勉強

英語先生Samはここ村山市で農家をやっている。写真真ん中がSam先生の奥さん。彼らは農家『こめやかた』でゲストハウスを営んでいる。そのせいでいつもどこかしらの国の農業ヘルパーがこの地にいる。面白い。今来ているのは写真手前のイギリス人とフィンランド人。彼らはちゃんと日本語を習って勉強して来ている。Sam先生などは日本で車の免許取って、今も日本語の教室に通って、喋れるだけでなく漢字なども勉強しているのだ。アルファベット圏の人にとっては日本語はかなり難しいものだと思う。偉いわ。
 ぬか漬けは毎日ちゃんと掻き回さないと美味くならない。人間もマンネリ化した生活に慣れて腐って死ぬのを待ってちゃいけない。たまには一歩踏み出して新しい感覚でも頭に入れて掻き回さないとね。

2015年7月8日水曜日

[5306] 学ぶ

今日は午後からイギリス人の英語の先生Samが来る。昨日ぐらいからドキドキしている。彼がやって来たらもう日本語は滅多なことでは喋れないので、口から産まれたヤツと言われるほどよく喋るワシにとっては首を絞められているようなものだ。しかし最近はやっと考えて喋る事を覚え始めたようで、言葉を選んで片言の文章を作り、喋って通じたときが、意外と楽しい。
 とりあえず朝の薪割り前に写真のSSのように英語で日記を書く。この日記を読んで、先生に直してもらうのだ。そのあと先生の持ってきた課題で正味一時間勉強する。
 何故、この歳になって英語を勉強するかというと、このガンジーの言葉がきっかけのように思う。
Live as if you were to die tomorrow.
Learn as if you were to live forever.

2015年7月7日火曜日

[5305] H

父親がいきなりやって来て言った。
「おまえ、頭は大丈夫か?」
「右側の頭皮が痛いけど、ん? 何で知ってんの?」
「そこじゃなく、中身は大丈夫か?」
 中身? 何を言っているのだろう?
「そっちこそ大丈夫か?」と返した。
「新聞に、県職員が女性の住まいに侵入したって出てた。おまえ、小説にあんなHな事を書いているから、もしかしたらやるんじゃないかと心配して教えに来たんだ。教えてあげたのだから、ありがとう、って言え」だって。
 アホか。だいたいそんな類いの犯罪をしでかすのは固い仕事に従事している人が多かったりする。よく、あんな真面目な人が、普通に挨拶するいい人でした、とか言うじゃない。ワシの精神は開放しているよ。やるとすれば最上川ヌーディスト船下りとか、居酒屋『露天混浴』とか、まあ下らない自由な事ですよ、、しないけど。

2015年7月6日月曜日

[5304] 人たらし

稀な奇書『自由自在堂』を読んだ女性からの感想抜粋。
「久しぶりに好い本と出会えました。自分が読んで、これはと思った本はよくプレゼントします。『自由自在堂』もすでに一冊、友人にプレゼントしました。アートは全然わかりませんが、その世界観が好きです。自在堂へは見たことも行ったこともないのに、まるで自分もソコに居たような感覚。そしてわじんさんはアーティストで人たらしなんだなと思いました」
 『人たらし』という言葉はワシの知らない言葉で今までこの小説読んだ方二人に言われた。調べてみたら、『人たらし』になるコツだの極意だのあげくの果てにはCIAの諜報員が持っている技とか。でもワシはどこの国の諜報員でもないので、この本は皆さんが子供時代に置き忘れた自由自在を手に入れるための、ワシが諜報したものなんだと思う。もしかしたらこの小説読んだら『人たらし力』がつくかも。
 写真の左が『人たらし』で、右の小さいのが『人』です。

2015年7月5日日曜日

[5303] 気のせい

この間、風呂で頭の神経痛が治ったと思ったけど気のせいだったわい。まったく。
 病気は気の病と書くけど、確かにほとんどの病気は気が原因だ。気とはストレスですね。ストレスとは人間関係で気を使い過ぎたり、将来の事を気に病んだり、仕事や家族の心配事で気が落ち着かない、物事が思うように行かず気が滅入る、戦争やら地震やら死ぬかも知れない不安で気が気でならないとかだ。それが原因で気の巡りが悪くなって、肉体に現れる。病気っすね。
 ワシの頭のチクチク神経痛は神経なんだからまったくもって気の病だ。この間のように気のせいを何度か経験すれば、いつの間にか気分は爽快になる気がする。
 そこで風呂場に写真のアヒルのロウソクでも置いてみた。気晴らしになるかなと思ったが、一回クスッと笑っただけで、全然。もうちょっと、クスクス、クス、アハハ、アハハ、アハハ、ギャハハハハハハハハハ‥‥が欲しいかな。気が違ったりして。

2015年7月4日土曜日

[5302] 母校


『本、最高!』
 たったこれだけの走り書きを貰った。小説『自由自在堂』を二冊買った方が、一冊をある女性に送られ、その方が読み終えての感想だ。かなり嬉しい。
 この女性は、新橋に『有薫酒蔵』という『高校よせがきノート』で話題になった居酒屋の女将さん。彼女は僕らの世代なら知っている美術の教科書に載っていた画家『青木繁』の孫に当る。『高校よせがきノート』とは居酒屋に来たお客さんが自分の母校のノートに寄せ書きする事で、同窓生達と繋がりができるのだ。例えば職を失ったA高校卒業の人がノートに寄せ書きした。違う日に来たA高校卒業のお客さんが母校のよせがきノートを読む。たまたま自分の会社で働いてくれる人を探していて、この二人は上手いこと繋がった。とまあこんな感じ。いわゆるFace Bookの本物現場バージョンなんですね。日本全国のほぼ半分くらいの高校のノートがあるというから凄い。
 いろんな人を『母校』というアイテムで繋げる素晴らしいアイデアだと思う。

2015年7月3日金曜日

[5301] 交尾

夜になると池でグエッグエッとカエルがうるさい。
静かになったと思ったらカエルの置物の下で交尾していた。
庭では昼はスズメ、夕方はカナブンがよく交尾している。
自然っていいですね。
これが犬や猫でも自然でいいなと思う。
では公園で若い人間が交尾していたら。
自然でいいねと思うだろうか? 
人はそれを不自然でバカだと思うことだろう。
オカしいもんすね。

2015年7月2日木曜日

[5300] バス

英語先生がうちで流している音楽に驚いた。アラーと叫ぶようなイスラム教の音楽で、こんなものを流す家は少ないだろう。彼も大好きらしい。彼といろいろ話して解ったが、映画もワシと趣味が似ている。それどころか彼はワシと同じで車で遠出が苦手。今、頭が神経痛なんだと話したら、バスがイヤならたとえ時間がかかっても電車で行けばいいと言う。おおおおお! 彼のその一言でワシの意識はチェンジした。
 実はワシ、ここ数年、大抵の人ができる事は少しでもやるように心掛けていたのだ。しかし元来引き蘢り性だから移動が苦手、その代わりに籠りながらの手先が器用になってこんな仕事をしている。この性質で、若い頃ならいざ知らず、苦手をやるのはやはり神経がすり減る。もう止めた! 無理して頭の神経を痛めるよりは、得意分野を大きく育てよう。
 ってことで、バスに乗った猫ではなくバスに入った猫(写真)を粘土いじり。夜、風呂に入って、なにげに頭を触ったら、あら!? あんまし痛くない! 
 

2015年7月1日水曜日

[5299] あなたのため

Amazonへの若者のレビューから抜粋。
「僕のための本だと思った。わじんさんの闇の12年を追体験するかのように、感覚が溶けて物語と混ざってしまった。きっと大事なことが書いてあるに違いない。どこにあるかいったいなんなのか、皆目見当もつかないけど。読み終えた時、ぼんやりとわかった気がした。僕もわじんさんが猫を創り出した歳に近づいている。このタイミングでこの本に出合えたことに、とても感謝している。やっぱり、僕のための本だ。傲慢だけど、きっとそうだ。もっとこの本に浸らないと」
 確かに、あなたのための本です。時代はどうあれ、世代はどうあれ、所はどうあれ、自分にとって解きたい問題は誰にとっても解いたら楽しい課題だと思う。何度でも読んであなたの中にある誰の中にもある青く澄み切った自由な無垢を垣間見、育てて下さいな。