2014年1月31日金曜日

[4383] 母子愛

いつも世話をしている、いや、世話になっているパン屋NOUKAへ『ドン』菓子を持って行ったら、お子を産んだIKMちゃんがいつもと違うく見えた。ほっそりして輝いている。
「わじんさん、授乳ダイエットよ」
 ダイエットとは自分本位の言葉でどうでもいいんだけど、実際はお子育てによって栄養取られて痩せたのだ。かなり活き活きして見えた。たぶん幸せいっぱいいっぱいなのだろう。思うに、お子の為におっぱいが大きくなっているからある意味で女としての願望達成。お子のためにいくら食ってもいいから食欲旺盛大満腹。お子に栄養取られるからスリム美貌満足。お子がすくすく育つから楽しい未来夢満載。お子は家族のカスガイだから家庭円満。
 なるほど、良い事尽くしのうまくできた関係だ。これを基本に、このような人間関係の社会にすべきだとつくづく思ったさ。
 

2014年1月30日木曜日

[4382] ドン

猫好きの蕎麦屋さんに猫カレンダーを持って行ったら、米の菓子をくれた。もしかして、これは? と尋ねたら、おおおぉ! 懐かしい『ドン』だった! 
 昔住んでいた村にときおり自転車リアカーに大砲のような機械を積んで『ドン』はやって来た。子供らは『ドン』が来るという情報を聞くと、村の真ん中にある大きな柿の木の下に、各自米を持って集まった。ドンおじさんは機械に子供から預かった米を入れ、なんやかんやして煙が吹き上げてくると数分後にハンマーでフタを叩き開ける。すると「ドン!」という爆発がし、写真のような菓子ができるんだ。
 あ〜懐かしい、いいわ。そんなことしてくれるとこが未だにあることに感激です。いつか猫庭でドン祭りでもやってもらおうかな。
 そういや『ドン』は『バクダン』とも言うらしい。同じ爆弾でも街や建物や人間を滅ぼすようなものでなく、こういうバクダンにしてほしいな。

2014年1月29日水曜日

[4381] 新

一句
『ワシを見よ! かかってこい! 雪山の木で ジッと佇む オジロワシ』
 写真の真ん中です。望遠がないのでカメラの前に双眼鏡をセットして撮りました。飛ぶとこ撮りたかったが、木彫りの彫刻のように動かない。カッコいい達観しているような姿だった。そんなヤツにじっと見られ、凍てつくような緊張を味わいたいと、この句ができた。
 今年は去年は見なかった珍しいヤマセミに続きオジロワシも見たので、いいことあるかもと、粘土をいじったら、すごい新作が降ってきた。5月の東京の個展が楽しみだ。
 もうこれでもかというぐらいいろんな作品を作ってきたし、もうこれでもかというぐらい他人の作品もみたけど、まだまだいくらでも新しいのはあるんだね。
 そりゃそうだ、今日というのは、昨日までなかった実に新しい日だからね。

2014年1月28日火曜日

[4380] 一生臭

温泉に行ってサウナに入り自分で持ってきたバスタオルを敷いて座り大汗をかく。なぜかタオルが臭い。サウナのスノコが臭いと思っていたがそうでもない。タオルを敷いて風呂場の石の上に寝るからその石が臭いのか、そうでもない。もしかして、これって加齢臭?
 人は生まれて暫くは『乳臭』、成長すると『小便臭』、年頃になって男は『チンクサ』女は『マンクサ』、つまりはフェロモンというヤツだ。次に結婚して女は『おクサん』、男は『面倒クサ』の臭い仲。中年になると最初の乳が醗酵したのか酸っぱくなる。それが強烈に醗酵したのが『加齢臭』だろう。醗酵に余計な菌が入ると『腐敗臭』になる。菌にも負けずに醗酵し不味いのが、政治とかに興味を示す『うさん臭』『ウソ臭』。加齢臭がマトモに成長すればこの先はこの世に『クサれ縁』もなく『抹香臭』くなって、大自然に『そそクサ』と還る。そしてあの世、『クサ葉の陰』から子孫を見守る。

2014年1月27日月曜日

[4379] フジコちゃん

昨夜は『ひつじや』さんがひつじ作品のお礼に「しょうがない! 美味い酒と美味い肉食わしたる」と言うので、元来のケチで貧乏性が無意識に出て、普段はそんなに飲まないのに浴びるほど飲んでしまった。おかげで二日酔い。気持ち悪い。もう飲まん。そこへ大好きな芸人フジコちゃんからメール。なんと仕事で山形、それも今、目と鼻の先に来ていると言う。東京もんは雪掻き体験とかしたがるから、ワシの代わりにやってもらおうと企んで、家に来て〜と返事した。そしたら「ルパン、自由行動ができず、今山形駅に向かっているの」と返ってきた。
 ぬぁにー、誰だ、フジコちゃんの自由を奪う不届き者は? まったく、しょうがないから一人で雪掻きやる。ア〜気持ち悪ぃ。
 写真は去年、個展会場で東西の叫び上手『ムンク』と『楳図かずお』を真似るルパンとフジコちゃん。

[4378] 普通

「キャーーー」
 積んでいた薪が崩れた。実はすこぶる嬉しい! 冬で庭は雪、庭仕事もできずに鬱屈していたところだったのだ。身体が疼く。この崩れた薪は節があったり短かったり曲がっている薪で、ただ重ねていただけのもの。薪は乾燥して縮む上に雪の重みや風でとうとう崩れたのだろう。笑顔で汗かきながら久々の庭仕事です。
 なんか、消防士が家に火をつけて仕事しているような。大工が欠陥住宅建てて修理しているような。捨て場のない危険なゴミを生む原発作って壊れて焦って税金使っているような。人間はわざわざ面倒なことをやる動物だ。
 ふと『シーシュポスの神話』が過った。そしてその不条理に何か答えを見たような気がした。
 天国も地獄もいらねぇ、多くは望まねぇ、崩れた薪を戻すくらいで楽しめる普通の暮らしでいいっす。

2014年1月25日土曜日

[4377] NOUKA

今日は土曜日、近所のパン屋NOUKAが営業なので行く。パン屋の店長KITは29歳、嫁IKMが天然酵母でパンを作っている。IKMが子供産んでまだ間もないので暫く土曜だけの営業なのだ。KITはごろつき市を始めいろんなイベントをやってくれる。先週はニットカフェなるものやっていたし、あまり外に出ない引き蘢りのワシにとっては唯一の外出許可が降りる行き先。アトリエに籠っていて妄想やら空想やらを作品化するが、生の会話をたまにしないと意識がどっか遠くに行ってしまう。夢と現実とイメージの境目を見失うことしばしば。そこでたまにここで発散&自己確認するのだ。ワシらみたいな職業にとってはこういうサロンのようなところが必要なんだと思うね。
 KITもIKMもお子も母も元気で何よりです。
 ありがたい場所だ。

2014年1月24日金曜日

[4376] 中心

人はみなバカです。バカを忘れたのがリコウです。バカだから忘れてリコウになるんです。だからリコウになってもバカなんです。自分で気付いてない分だけ困ります。リコウが自分のバカを少しでも発見するとイヤな劣等感を持ちます。だからどんどん自分のバカを遠ざけようとします、バカのくせに。リコウがリコウをしでかすとバカの為になりません。リコウから見ると動植物はバカです。身勝手に利用されるだけです。自然が破壊されます。
 自然は全ての母親です。母親をいたぶってはいけません。それを止めるために、リコウにバカを思い出させようとしているのが、バカとリコウを超越した者です。彼はバカでもリコウでもありません。どういうことかと言いますと例えば無重力では上も下もありません。彼の心は何ものにも捕われていない無重力にいるような心なのです。だから上であるリコウや下であるバカがないのです。両方バランスよく混じりあっているとも言えます。だから全てであり真ん中です。つまり全ての『中心』です。
 写真は朝の樹氷ならぬ網氷です。全てであり真ん中って感じがしたので。

2014年1月23日木曜日

[4375] 宇宙の中心

「かじとさ〜〜〜ん」
 僕の本名に近い名前で呼ぶ声に、粘土いじりを止めて顔を上げ周りを見る。SSは肩もみ棒で背中を揉む事に集中している。この間の屋根から落ちた痛みが妙みたい。近所の爺婆がそんな名前で呼ぶわけがない。いったい誰が? 耳を澄ます。呼ぶ声は部屋でもなく外でもない僕の意識の奥深くから聞こえてきていた。ハッ! として立ち上がりアトリエの外に出る。雪の中に猫のイゴがいた。
 イゴはいつもアトリエの扉から外に出て、家の壁に沿いながら庭を見回り、30メートル弱先の台所の猫ドアから入ってくる。生憎、今日は吹雪で途中で立ち往生してしまったようだ。寒さの中で泣いたのだろうが声は家の中まで届かない。不思議なものだ。イゴの魂の叫びと僕の意識の深いところは繋がっていたのだ。そこはイゴにとっても僕にとっても同じ宇宙の中心なんだろうね。
 しかしイゴが僕の事を「かじとさん」と呼んでいたとは、、知らなかった。


2014年1月22日水曜日

[4374] バカ


国を仕切っているのは優等生だ。庶民はバカだ。バカだから優等生に頼る。優等生はそれを利用してお山の大将になって山から降りたくない。山の裾野の細部が見えないから視野が狭い。
 バカは神様を信じる。優等生は神など信じない。優等生は屁理屈で考えるからだ。神が必要なのは、畏敬の念が森の破壊を防ぎ、守るからだ。大切なのは『畏敬の念』だ。森を守れば水が守られる。水が守られれば動物が守られる。動物が守られれば人間も守られる。地球が豊かになる。地球を守っているのはバカなんだ。
『Stay Hungry. Stay Foolish』 by Steve Jobs

2014年1月21日火曜日

[4373] 羽

背中の痒い原因が分かりました。
 ワシは遠い昔、背中から羽が生えていた天使で「キューピットだよ〜ン」とか言いながら女子供を誑かし、カミ(神)さんにバレて、羽をもがれて堕天使になって地上(牢屋)に降りた。今反省し、ここで前キューピットの癖でいろんなカップルを成立させ、お務め無事終え、そろそろ元の天使に戻る。新しい真っ白いふわふわの羽が生えそうなので痒いのだ。
 証拠。今朝、雪掻きするためアトリエに干してある雪掻き用のシャツを着た。ん! このシャツは薪割りのときから洗濯しないでここにある。約三ヶ月間同じシャツを着ていたわけだ。よく見ると黒い筈のシャツの首周りや背中が白くなっている。ん? こ、これは! おおぉー、羽になる前の産毛じゃー!

2014年1月20日月曜日

[4372] ユーモア

80歳のおばあちゃんから、原爆ドームや雑巾を描き続けた清掃員画家ガタロさんの絵画展のチラシと一緒に「わじん先生、世の中をもっともっと明るくなるような作品をどんどん作ってください。先生のユーモアは天下一です」という手紙が届いた。
 最近、世間では戦争に関した映像や言葉が多い。困った政治屋達だ。個人的危うさはいつだってあるもので、それはしょうがない。自分の努力や勉強や経験で命からがらもなんとか乗り越えられるものだ。しかしこのような社会から押し寄せる津波は、威圧的で命令的で嘘つきで、人の命を軽く見る。問題なのは庶民の意識を卑劣卑小卑屈に育ててしまう。悲惨この上ない自然の津波だってまだましだ。
 せっかく皆に平等に与えられたたった一つの命と人生をたかが政治家や国に操られる必要はない。大事な人一人の命が国のエネルギーのための捕虜や奴隷や家畜や道具などではないだろう。
『ノーモアWAR、ユーモアWORLD』で乗り越えよう!

2014年1月19日日曜日

[4371] 4年の月日

近所のパン屋NOUKAで、コヒー飲みながらマフラーとかシュシュなどを編むニットカフェなるものがあった。写真はそれが終わって新年会。
 ワシとSS以外は全て20代。彼らの倍生きているんだ、ワシ! この山形に引っ越して来た冬に、このパン屋のパーティに出くわし、その時に出会った若者達だ。ワシもここに来て丸4年なるから、彼らも4年歳取ったわけだ。それでも一番の年長者が29歳。ふ〜ん、そうなんだ、なんかしみじみするな〜
 左から、まだ24歳なのに貫禄があるから課長。その隣りが絵が上手くノリのいい美人。その隣りが奈良からやって来た天童木工のむちゃぶり男。服が青いのが目のきれいなタキハンダー。次は目が光る可憐な建築子。後ろの美人さんとその隣りの埼玉オスはワシがキューピット。右が細身で可愛い編み物作り新潟ガヤ。立っているのは飲み屋のおねえさん。右側は見えにくいが岩手の版画上手と元デスメタルバンドのベースと下ネタ福岡編み士と選曲がクールな福島ラジオDJがいます。こうやってなんとなく人物紹介すると山形以外が多いんだね。外は大雪、話しは弾んだ。

2014年1月18日土曜日

[4370] 痒い

背中が痒い。温泉に行って露天風呂の岩に背中をこする。ここの湯は塩っからいので少しヒリヒリして心地良い。こんなことを繰り返していたら背中にブツブツができて、それが異常に痒い。まるであのときのウルシかぶれのようだ。経験上、十日から二週間で治る筈。
 東京に住んでいるハワイアンの友人が「乾燥肌になって痒くて大変なんだ」なんて言っていた。実はその時、彼を心の中でクスクス笑ったのだ。それで罰が当たったのかもしれない。
 しかし、なんで背中って痒くなるのだろう? ア〜、痒い。
 写真は何かっていう時にアップするあのときのウルシかぶれのワシです。我が人生の中でもかなり気に入っている自分写真の一つです。このときは体中チンポまで痒かったので堪らんかったわい! おかげで溜まったわい。

2014年1月17日金曜日

[4369] 偉大な素人

大型作品をそろそろ作らねばと取りかかっているのだが、久しぶりなので何がなんだか解らん。まるでド素人。大型といっても大した大きさでないのだが、手に持てるサイズが無難な自分にとってはこれはデカ過ぎ。まったく、ぶち壊したくなった! 
 思いとどまり半分諦めて、トイレでこのままでは将来が不憫だ、なんかいいアイデアはないのか? と集中する。すると、閃いた! 出口から顔を半分出していたうんこ、どうでもいい。さっそく取りかかる。お〜! 未来が開けたよ! ガハハハ・・
 困難なものほど、その大変さを超えたときに嬉しい。「初心にかえれ」とよく言うが、素人になれってことだろう。素人は何もできない、褒められる事もない、全然良くない。それでもその悩みや壁を超えたときの感動は、プロと変わりないと思う。
 偉大なド素人である私は、才能などないと思い込んでいる素人諸君に言いたい。
「とにかく、何も考えないでやりなさい。思わぬ未来が開けるから」
 写真はこんな美味い酒あったのかとワシを感動させた『どぶ』。この酒を造った杜氏は偉大な素人だと思う。

2014年1月16日木曜日

[4368] 地面出し

山形一雪深い山奥に肘折温泉郷という鄙びたところがある。ここは温泉旅館30件近くあって湯治場にもなっている。毎年2月に全国から人々が集まり、積雪が半端ないので『地面出し競争』というのをやる。多い時には4メートルもある雪を掘って早く地面を出したもんが勝ちという競争だ。
 面白そうなので、ワシが参加して、陶芸家の筋力のすごさを誇示してやろうと、家の屋根から落ちた雪の山を練習で掘ってみた。
 写真で見ての通り、ワシの身長から換算してだいたい4メートルは掘ったと思う。フンだ! ア〜しんど。やっぱり、参加は遠慮することにした。
 いつか湯治場の方に参加しようと思う。
 こう見えて、ワシャ忙しいのだ!

2014年1月15日水曜日

[4367] 鼻緒

あっ! 下駄の鼻緒が切れた。もしかしてトト様、カカ様の身に何か? 
 下駄好きのワシはうち履きに『ねずこの下駄』を履いている。この下駄は汗を吸うので裸足で履いていてもすっきり爽やか。その鼻緒がいきなり切れた。不吉な予感がした、と知識に基づいて悪いことを考えるが、そんなもんは無垢な魂にとっては無意味で不必要だ。
「娘さん、どうかなされたか?」と若侍。
「鼻緒が」
「大丈夫、肩におつかまりください。直して差し上げましょう」
 侍は鼻緒を針と糸で縫い込んで針金で押さえて直す。
 娘さんは侍に恋をした。
 吉な結果となりました、とさ。

2014年1月14日火曜日

[4366] 落下

SSSSSSSSSSSS(素晴らしい、素敵な、最高の、信頼できる、優れた、清楚な、スーパー、スタッフが、スノーで、すべって、ショルダーから、下に)落ちた!
 写真は夜だけど、昨日の午前、相方が屋根の雪下ろしが終わってハシゴから降りるとき、写真左上の雪のところから滑って、右下の雪に左肩から落ちたのだ。ちょいと気をゆるしちゃったね。
 今日も痛むので、病院に連れて行った。まあ大したことはなさそうだが、笑ったりくしゃみをしたりすると痛いらしい。たぶん誰かが六本木で噂しているんだろうと思う。
「ちがう!」
 はいはい改めて、たぶん肋骨が折れているんだろうと思う。
 とにかく安静ですな。

2014年1月13日月曜日

[4365] コスプレ

この雪深いど田舎にだ!
 年に数回も東北中のコスプレが集まるイベントがあるんだって。それが今日。どんなもんかと見に出かける。
二度ほど女装して個展とかやったことあるから、こういうのって、まあそれほど嫌いではない。餅つきなんかもあるから餅食って、適当に眺め写真撮りまくり、レストランへ。
 写真はレストランの窓からコスプレを眺める餅つきオヤジ達。この村の三バカ大将だな、たぶん。窓の外にいるのは雪が珍しい街からやってきた『ジョジョの奇妙な冒険』のジョリーンに扮する寒さもどこ吹く風の女子。肖像権があるらしくボカしました。三バカ大将もボカすべきかな?
 まあ、楽しかったさ。

2014年1月12日日曜日

[4364] ヤマセミ

オオオオオオオオオオオオ〜〜
 ヤマセミがやってきました。とっても嬉しい。少し涙がでるほどだ。なぜにこんなに嬉しいのかは解りません。何だろうね? このヤマセミは毎年やって来ていたのに去年来なかった。もう来ないのかなぁと思って諦めたところに来たから嬉しいのかもね。
 生きていたんだ! オマエ! 待ってたぞ〜
 一昨年の絵日記を見ると2月25日で、その前の年の2011年は2月18日に来ている。今年は一ヶ月も早い。もしかして今年は雪が少ないのかもしれないね。
 写真は上手く取れなかった、真ん中にいるんだけどね。アップの写真は2011年のものです。たぶん同じヤマセミだ。

2014年1月11日土曜日

[4363] さるどこえで

ネイティヴヤマガタン言語に『さるどこえで』という言葉がある。「新雪を踏む」とか「雪深いところを越えて」とかいう意味らしいが、ワシはここ生まれなのに聞いたことがない。引き蘢りだったせいかな? 
 今朝、玄関先の雪を踏み俵で踏んでいて解った。雪を踏むとキュッキュ、キュッキュと雪の音がする。この音がサルの声のキャッキャと似ているのだ。
 あ〜、なるほど。『さるどこえで』は「サルの声で」であって、実は雪国の子供らが大人達の踏み俵で新雪を踏む音に、楽しげにサルの鳴き声で遊んでいるように見えたのだろう。これが答えだ!
「なんぼなえだて、はえづぁなえべな」(いくらなんでも、そりゃないだろう)

2014年1月10日金曜日

[4362] 愛

出会った若い女子に「男子を紹介しよう」と言うと大抵「よろしくお願いします」と言うのに、男子に「女子を紹介しよう」と言うとトラウマがあるからとか、まだ金がないからとか、精神に余裕がないからとか言い訳こく。ほんとまったくしょうがない男共だ。
 トラウマは過去だし、金が入り精神に余裕ができるのは未来だ。そして現在は仕事に追われている。人は過去にも未来にも現在にも縛られる必要はない。そんなものの為に産まれてきたわけではない。その隙を狙って過去や未来や現在という概念で縛り操りたい政治的支配者が人の心に人の行動に侵入してくる。

 過去も未来も現在も絵空事だ。それらを超えるのが恋や愛だろうが! 

 写真は猫ちぐらに入っているピニャモ。可愛いが、金玉があるのに生殖能力無しの珍しい三毛オスだ。

2014年1月9日木曜日

[4361] 満開

窓の外は猛吹雪、部屋の中は桜満開。この風景全体のコントラストがいい。薪ストーブのおかげっすね。
 都会に住んでた頃は、薪ストーブなんてとんでもない。薪割りなんて辛そうだし、薪置き場用の土地だって必要だ。臭いが出て近所迷惑だし、煙突掃除がまた大変そうだし、バカらし、苦労だ。楽がいい。ファンヒーターがいい。薪なんかで暖をとるのは時代錯誤だ!
 ところが田舎に住んで4年、薪割りはいい汗かいて爽快だし体力がつくことを知った。薪置き場が必要だから広大な風景に住める。木の焼けた臭いは心地良く、時にリンゴの木の焼けた臭いなんかは香道かよ! 木が焼けてパチパチ弾ける音なんかは癒しの音楽。見ている火なんかは最高の映像。総合して、豊かで生きている実感がする。
 人生晩年の提案です。安い田舎に住んで、たまに都会に出かけファンヒーター暮らしをする、ってのはどうでしょう? 

2014年1月8日水曜日

[4360] ノーベル賞

写真は『9条にノーベル平和賞を』と奮闘している一人の母親の記事だってさ。こんな人いるんだ、面白い! 賛同署名しちゃった。
 生きてて辛いことも多いだろうが、笑いは他の動物にない人間だけに与えられた素晴らしい素質だ。漫才にはボケと突っ込みがある。ボケに天才が多いのは、人々がその表現に人知を超えるものを感じるからだろうと思う。
 国だって、アメリカのような突っ込みばっかりの国になってしまったら、戦争が終わることはないし悲惨だ。国民が楽しく笑って生きてゆくにはボケの国が必要なんだと思う。日本国は『平和ボケ』という独特などこにもないボケをやっている。こんな個性的な国は他にない。大事にしないと。
「総理よ! ノーベル平和賞をもらうとき、わざと転けて、笑いを取れ!」
 たぶんダサイと思うが仕方ない。これこそが成長戦略だ。その後いろんな仕事がきて日本は潤うだろう。笑門来福。笑いは医者いらずで、長生きもする。

2014年1月7日火曜日

[4359] ふくふく猫のばあちゃん

『ふくふく猫のばあちゃん』という物語を書こうと思う。
 思い立ったが吉日で、書き始めている。いままで絵日記に書いた分があるし、あとは思い出して書こうと思う。今書かなかったらどんどん記憶は無くなってゆくからね。無くなったらそれはそれでおしまいなんだろうが、あるうちはその記憶を駆使して楽しまないと。来年には「ばあちゃんってどんな人だっけ?」なんて言わないとも限らない。
 今度の5月の谷中の個展までに間に合えば、『ワガジン3』として自費出版しようと思う。ワガジン1は絵本で、2が神仏猫の画集だったから、流れとしては面白いと思う。
 物語の出始めは、ばあちゃんが言った言葉で心に残っているこの言葉からかな。
「女学校では勉強なんかできなかったわ。毎朝空港に出かけ日の丸の旗持って特攻隊の見送り。片道のガソリンしか積んでないのよ。ほんと国の為にいってきますって、生きて帰らないのよ。バカみたい。そのあと学校にいって戦争の為のお仕事でしょ。勉強なんてできるわけないのよ」

2014年1月6日月曜日

[4358] ご冥福を祈る

1998年、僕の作品を好きだというばあちゃんが店番する僕専門のギャラリーが谷中にできた。10年ほどやって、身体悪くなって店を閉めた。そのばあちゃんがこの間の大晦日に亡くなった。90ぐらい。何度かお店に顔出してばあちゃんの面白い過去を聞いた。その話しをその頃の絵日記に書いてあるので、よかったら読んでください。
 絵日記はブログの絵日記の真ん中辺りに『2001~2011の絵日記』をクリック。2006/6/17,18,19,24,25,26,7/1,9,16,17,8/6,10/8,9,22,11/5,19,2007/1/5,7,8,5/6,27にあります。
写真はギャラリーの壁画。一番左に下記の文字を書いた。この壁画は今は無い。
『世界招福宣言』
「母のお腹の中にいる頃
心の中には何もなかった
いいもわるいも、きれいもきたないも
だから心配もなかった
ただとてつもなく長く、とてつもなく巨大な
安心があっただけだった
それ以外になにもいらなかった」1998/11/14

2014年1月5日日曜日

[4357] 踏み俵

やっと手に入った『踏み俵』。これを履いて雪を踏んで道を作る。
 ここに住んで冬シーズン五回目。今まで玄関前の雪は左右に投げて平らにしていた。しかし、今年、なぜ平らにしなければいけないかに疑問を持った。平らである必要がないのだ。子供の頃は玄関前には屋根まで近い雪の階段があったり、家の二階から出入りしたり、電線でベリーロールやったり、電柱のてっぺんで叫んだりと別に雪掻きした覚えはない。車が普及して車を通す為に雪掻きが必要となったのだ。ならば車が通るところだけ掻けばいいわけだ。そこでこの踏み俵を探したが、近所で売ってない。ところが隣町に作れる人がいることが判明、作ってもらった。嬉しいのと懐かしいので気分は上々。いろいろ雪対策の実験を重ねてきたが、この踏み俵はすごい飛躍だ。それに失いたくない風景だ。

2014年1月4日土曜日

[4356] カオナシ

新年会。たまたまワシの庭が出会いの場になった夫婦が住んでいる大古民家に石垣島からスイカが届いたというので誘われた。この真冬にスイカ!
 この家には日本酒が合う。ワシは大人の味のうんこが太くなる『どぶ』持って行った。人もけっこう来ていて日本酒一升瓶が10本ほど並ぶ。久しぶりに大きな和の家の畳の席で飲んだけど、いいわ。意外と好きだ。
 写真は坊主二人で『カオナシ』を真似して、酒飲まないお姉さんに酒飲もうぜと誘っているところ。実は酒大好きなお姉さんが、今日は運転手だから飲まないと言う。新年早々ふざけたことを言う。ワテら泊まっていくから飲めばと勧めたが頑だ。なにしろこの家は普通の家が三軒入っているような広い家だ。どこでも寝れる。そういや古いからいろんな妖怪が住んでいてもおかしくない。そう思った途端、素面で目も鼻も口も一色のお姉さんが『カオナシ』に見えたのだ。

2014年1月3日金曜日

[4355] 書斎

いつも書斎(トイレ)でボーッとしながら、ハッと思いついたものをいたずら書きし、ついでにうんこしている。たまにマッピョがやって来て、ワシの隣の猫トイレでうんこをする。人の書斎を猫トイレだらけにして、まったく。ちゃんと砂被せればいいのに、何もしないで出て行くから書斎が臭い。見ると身体小さいくせに太いうんこをしている。お前の身体はどうなってんだ! と言いたいぐらいに身体に似合わない人のようなうんこの太さだ。と言いながら人であるワシのうんこはマッピョに敵わない。
 ところが何年ぶりかで実にいい太さでいい固さのうんこがでたのだ。正月早々幸先が良い。マッピョに勝ったね。昨晩のどぶのおかげかな。どれくらいのうんこなのか皆さんも見たいだろうし、ワシも見せたいのだが、もったいないから誰にも見せない。

2014年1月2日木曜日

[4354] 神様

初雪掻き。大汗かいて一休みしながら、眩しい青空を眺め『神様』について思った。
 安眠とは、何も考えないでぐっすり眠れることだ。もし何かの『考え』が頭の中にあったら100%の安眠は無い。安眠の後の朝は清々しく、その日の仕事も人間関係もうまくいく。幸せを感じる。では『考え』とは? たぶん「何かしたいとか、何をどうしようとか、あれ欲しい、これしたい、あれヤだ、これヤだ」。つまり『私欲』というものだろうね。これが一切無い時、心はスカスカだから無為自然になる。ここにすかさず神様が入って来る。この世は神様で充満しているから隙があったら入ってくるのは当然だ。
 その神様が思うところに身体は運ばされる。それで仕事がうまくいくのだろう。神様が仕事をしたようなものだからだ。うまくいった仕事が些細なものでも下らないものでも難儀なものでも、その価値など自分には解らない。たぶん神様がしたものだから、確かなものなんだろう。

2014年1月1日水曜日

[4353] 賀正

謹賀新年

 正月だし、久しぶりに着物でも着ようかなと思ったが、雨降りだし夏物しかないので止めた。実家にでも行こうと思ったが、口の悪いオヤジに正月早々「ハゲ! 親不孝もの お年玉くれ!」とか言われたら腹立つので、どこへも行かず、いつものようにお家に籠って、いつも通りの生活でした。
 今年初の粘土いじりが思わぬ進展あったので、幸先よしだ、ガハハハ。
 写真、ピニャモの隣にある木は山形に来て初めて知った『啓翁桜』という桜。まだ満開じゃないけど、こうやって生け花にして冬に咲く桜です。もっとごそっと生けた方が良かったかな。