2014年5月31日土曜日

[4503] 常夏の島

午前からお客さんがみえたので、庭仕事は無し。
 昨日、庭を真冬のシベリアバージョンから常夏の島バージョンに衣替えしていたので、お客さんも喜んでくれた。お客さんはワシが神奈川にいる頃、神奈川の家が美しいからということで撮影しに来てくれたことのある自転車好きの長岡カメラマン。神奈川の家は自分でリフォームした自慢の家と庭で、床をテラコッタにしたり、庭にはいろんな種類の木を植え、家と庭に付いていろんなことを学んだ家だったのだ。長岡さんはワシと同じ歳なのに、自転車でかなり遠くまで行き、キャンプまでするアウトドア派。引き蘢りのワシとは正反対。偉いわ。

2014年5月30日金曜日

[4502] 展開

昨日から真夏仕様のファッションで過ごしている。ただの短パンに上半身裸だけど.
 午前は、あっという間にボーボーの庭の草を刈って、掻き集めてポイ!
 このクソ暑さでは庭に出ても暑いだけ。日除け用のテントを取り付ける。新しい金具を作ったので、去年とテントの位置が違うが、まあいい感じ。
 夕方、数ヶ月前から探しても探してもどこにいったかわからなくなっていた名作『三無ダ』という作品を、探して無いのなら、どこにあるかなどと考えても無ダと諦めて、作ればいいのだ! 粘土いじり。もしかして売れたっけ? まあいいや。手を使えば何だって新たな展開になることけっこう多し。

2014年5月29日木曜日

[4501] カスミを食う

「ラディッシュって何?」
「二十日大根だよ」
 ラディッシュの種を土に撒いた。種はゴマみたいに小さい。それから二週間ほどでこんなのができてしまう。そこで、思った。
 あの小さな種は土と水と空気と日光という『カスミ』みたいなものを浴びて、こんなに大きな食える野菜になる。このような植物を動物が食って今度は食肉になる。全ての食べ物は元を質せば種と土と水と空気と日光ということになる。つまりは『カスミ』だ。
 十年ほど働かずに絵ばっか描いていた頃、知人はワシのことを『カスミ』を食って生きていると言っていたが、なるほど意識はこの地点に向かっていたのかも。
 だからこの『カスミ』が大事なんだけど、これらに放射能とかPM2.5とか変なもの振り掛けたらダメだよね。

2014年5月28日水曜日

[4500] 帰り

朝からお腹の調子が悪い。この二日間飲み過ぎだな。そのせいで山形への道中なのに楽しみの駅弁とビールは諦めることに。残念だ。
 赤福みやげに買って新幹線。
 座席にあった手塚治虫のマンガを眺める。動きがあっていい絵だなと思った。焼き物の大作でこのような動きのある造形を簡単に作る方法を考えるがまとまらず寝てしまう。
 起きたら田んぼに夕日がきれい。
 あっ! もうすぐ猫の待つ家だ。

2014年5月27日火曜日

[4499] 修復

もう、いやっ! 毎日毎食美味いもんばっかり食わされて、これではマズいものが食えなくなって世間を狭くしてしまうではないか! なんてね。
 今日はおかげ横丁の店舗に展示する新しい作品をオーナーにプレゼン。この方の意見はいいとこ突くからつくづく面白い。
 そのあとは今まで展示した8店舗10点の作品を点検修復。ふ〜ん、もう10点になるんだ。
 触られることを前提としている作品なので、手垢がつくのがわかるが、それにしても……
 傷ついて引っ込んでいたり、首輪の鈴が引っ張られて綿が出ていたり、小物が壊れていたりと乱暴なもんだ。盗もうとするヤツだっているらしい。呆れ返るわ。
 最後にコーティングとして永遠に乾かない生のウルシ汁でも塗りたくなった。そんなものないけど。

2014年5月26日月曜日

[4498] 伊勢

伊勢に向かう。
 この間東京で個展をやったばっかりなので、いくら引き籠りのワシでも家を出ることに躊躇ない。足どりは軽い。
 6時間あまりの電車で寝ては乗り換え、寝ては乗り換えで何がなんだか、今後の作品のこととか、大したことしでかそうとか、本物追求しようとか、うつらうつら考えては夢現。
 唯一現実の楽しみは新幹線内での駅弁にビール。このために昨日は禁酒したのだ、ガハハハハハハ、美味い。
 久しぶりの伊勢は雨でうっとうしい。まあ、それでもおかげ横丁に点在する我が作品のファンに握手を求められて嬉しいもんです。
 明日は晴れるらしい。

2014年5月25日日曜日

[4497] 大作

『わたしは緊張しながらわじん氏の家に入った。
 家の中で彼は植物をピンセットで何かしていた。
「何をしているのですか?」と聞くと、彼はわたしを庭に連れて行き、梅の木の枝を棒っ切れで引っ掻いた。
 そこには無数の虫がいて、無惨にも棒で潰され体液を出して落ちた。
「カイガラムシ」と彼はそう言って、大きな二匹の猫が寄り添ったデザインの家の中に戻った。
 この家こそが陶芸作品に留まらず巨大な作品を作ろうとして作ってしまった彼の最大の猫作品『家猫』だ。
 高さ10メートルの猫だ』
 フフフ……、なんてね。

2014年5月24日土曜日

[4496] 我慢

ハスを植えた四つある水鉢の一つ、それだけ芽がでない。気になる。中に手を突っ込み株がどうなっているのか調べたくなる。もしくは他の色のハスをここに植えて、このハスは諦め無視したくなる。
 誰かを憎んでやっつけたくなっても、その感情のまま暴力するのは卑劣だろう。その憎しみを権力に任せるのは卑怯だろう。かと言ってそのまま自分が惨めになったら卑屈だろう。感情的にならず弱気にもならぬ真ん中があると思う。そここそが世界の中心だ。それを探すために時間があるんだと思うよ。
 ハス鉢、気になって気になってしょうがないが、今月末までジッと我慢、気にしないようにしよう、と思ったが、未熟者のワシ、我慢できずに手を突っ込んでしまった! 

2014年5月23日金曜日

[4495] 薪ストーブ

薪ストーブはいつも家の中にある。夏は鉢植えを置く台としてある。暖かくなってきたからといって片付ける必要がないから据え置きの家具のようなものだ。燃やす薪は庭の薪棚にいつもある。四季に関係なく薪ストーブも薪も動かずにある。今ごろの季節や夏だって、寒くなったら、待ってましたとばかりにすぐに火をつけられ、すぐにぬくぬくするのが薪ストーブだ。暖炉とかも良さそうだが、デカイので薪がかなり必要になり大袈裟だ。薪ストーブの中でもウチのは小さいサイズだから邪魔にならない。灯油ストーブは夏には目障りだし、ファンヒーターは部屋を乾燥させる。
 ここ数日寒かったので火をつけた。年寄りには火は危険だ。しかしワシはまだまだ若い、ぞ!

2014年5月22日木曜日

[4494] ウレタン

片足で立つ作品が倒れないように、まずは足の下から中に入れ支える鉄棒付きの台を作る。問題はこの台と作品がぐらつかないようにしっかり合体しなければならない。そこで、初めてウレタンスプレーなるものを使うことに。スプレーすると泡泡に倍に膨らんでハポスチロールみたいに固くなるものだ。どんなもんかと段ボールに噴射実験。ところが実験だけでスプレーが無くなってしまった。ゲッ! なんと少ない。そこで段ボールの泡泡が固まる前にさっさとパレットナイフで掬っては足の穴に入れる。そこに鉄の棒を差し込んで知らんぷり。
 暫し放っとく。なんとまあ、ガッチリ上手くでけた。棚からぼたもち、瓢箪から駒、悪運強しかな。

2014年5月21日水曜日

[4493] 根元

雨だ。それも大雨。庭に出られない。つまらない。
 お茶飲みながら池に落ちる雨の波紋を眺める。雨止まないかなぁ。
 おお! なんとなく止んだ。チャンスと思い、カッパを着て、ツタを植えたパーゴラの足4本を金網で囲む。こうしないと庭でパーティとかやったとき、ツタの根元を蹴飛ばされたりして切れたら元も子もないからね。根元大事よ。家だって基礎がちゃんとしてたら地震だって怖くないし、人間だって足元大事、しっかり一歩一歩進むだけさ。
 ツタは去年、ここに植え、今年は早くから元気に成長しているが、まだまだ柱の高さまでで、パーゴラの屋根を覆うほどにはなってない。今年はたぶん無理だろうから来年、パーゴラ全体がツタで覆われたら、風がそよぐ太陽かんかん照りの暑い昼日中、葉陰がちらちらするここで冷えたビールを飲むのだ、バカヤロー!
 やっぱ根元大事よ。

2014年5月20日火曜日

[4492] 暗示

『犬に襲われた子供を飼い猫が撃退』
 ネコ三昧で生活している僕にとっては、かなりスゴイ感動的な涙ながるるニュース映像だった(動画見てね)。昔はネコより犬が強いと言われていたけど、これからは弱いものいじめの犬をネコがやっつけるんだね。
 僕がネコを作ったばかりの頃、政治好きな父親に「女の腐ったようなヤツだ」と罵られた。ヨーロッパではキリスト教布教のため民間宗教が邪魔なので、シャーマンは魔女として、ネコは魔女の使いということで殺された。アメリカではトム&ジェリーというアニメの中でネコはネズミからバカ扱い。またネズミが主役のネズミランドが世界に蔓延った。
 ところで「芸術家は猫を愛し、兵士は犬を愛す」と言う。兵士のトップは政治家だ。今回のニュース映像は将来、ネコである芸術家が弱いものいじめの犬政治を撃退する暗示かもしれないな。
 さてネコランド作りに励まねば。

[4491] しゃくれ

ア”! イタッ! 
 落ちた薪を薪棚に戻していたら、上から薪が落ちてきて顔面上顎、前歯に直撃。歯がビリビリする。声も出ない、歯が折れたような、歯が引っ込んでしまったような。
 鏡でよくよく見たら上前歯が引っ込んでしゃくれている。‥‥元々だけどね。
 しゃくれ顔で源八酒屋に行ったら鯉が美しく青空を昇っていた。
 夜は近所の原田カフェで『残念会』。残念な連中がいっぱい集まっていた。上唇が痛む。

2014年5月18日日曜日

[4490] エネルギー

いろんなとこから切り倒した木をわんさと貰ったので、薪棚を2つは造らねばならないだろう。
 ということで、まずはファイヤープレイスの前の薪を移動する。薪がファイヤープレイスの前なので危険。夜、たまには火をつけてジッと見つめたいからね。
 しかし冬が終わった途端(個展も終わり)、もう次の冬の暖房燃料の準備だもんな。土地だって薪棚のために必要だから、いろんな意味でワシの一年の労働は冬のエネルギー確保のためにあるようだ。まあ薪は他のエネルギーと違い直接自然界と繋がっているから悪い気はしない。貰いもんだし、大工好きだしちょうどいい。
 写真の風景、とりあえず移動した薪を冬の雪囲いの上にでも並べておこうと思い周囲に集めた。薪に囲まれて弁当でも食いたいステージだわ、なあ、ピニャモ。

2014年5月17日土曜日

[4489] 残念

いつもの生活、温泉入ってパン屋NOUKAへ。
 東京にいる頃はしょっちゅう仲間が集まって飲み食いしたが、山形に来てからは理由のない題名のない飲み会はあまりない。たぶん東京は独り者が多いので寂しいし退屈だから集まっては悪口言ったり、夢語ったり、悪いこと企んだりする。ここ田舎は大抵実家というものがあるから集まる理由が必要になるのだろう。
 そこで周りを見た。顔が残念、顔はいいけど身体が残念、身体いいけど頭が残念、何もかもいいけど性格が残念、全部完璧だけどコミュニケーション残念、とにかく残念。ならば『残念会』なる理由で集まりを作ってはどうだろう? 情熱大陸のように残念なヤツが出る『残念な村』という地元のテレビ局で番組を作るのもいい。長いのは退屈だから残念ながら3分だけ。出演者は緊張して何もできず残念に終わる。終わったら明日は頑張ろうと残念会で飲むってことで。
 写真はワシの足の上に乗りたいけど乗れない残念なイゴ。そういや寒いので薪ストーブが復活。これは残念でない、うれしい!

2014年5月16日金曜日

[4488] インタビュアー

雨の日は眠い。しっかりするためトウガラシの手ぬぐい被った。
 今日は、確か新聞の取材だったと思う。インタビュアーがマンガ『銭ゲバ』の主人公のような髪型で、髪の隙間から一重の目をパックリ開けて、こちらをジッと瞬きしないで見つめる。何だ、このヤロー、勝負するのか! とワシもジッと見つめた。そのせいで相手が何言ってんだかわからなかったのだ。自分が喋るときはそんなむさい男より美しい庭見ているからいいんだけど。このインタビュアーは頭良さそうなのに乗せベタ。インタビュアーとしての修行を積んだ方がいいな。しかし今までいろんな人からインタビューをされたけど、聞き上手が文章上手とは限らない。だから記事に期待だな。あ〜、眠い。

2014年5月15日木曜日

[4487] 石畳

池の周りの芝生の石畳が沈下しているので、芝生を剥がし敷石を掘り起こす。この石畳をプロはどうやって水平にしたのか疑問だった。それが掘り起こしてみてわかった。つまりセメントを敷石分の大きさだけ流し込んで‥‥‥‥
 こんなこと書いたって他人は興味ないし、だからどうした! オマエのわけわからん独りよがりの日常をたらたら書くな! と言われそうだから、続き書くのヤ〜〜〜メタ。
 とにかくとうとう水平に直したもんね、フンだ! さてと次!

2014年5月14日水曜日

[4486] 利子

今日は夏みたいな天気だ。
 戸に軽く車をぶつけてしまったが、バリッとビックリするような凄い音出して戸が裂けた。直しです。道路での人身事故ってもっともっと凄いんだろうなぁ。くわばらくわばら、気を付けよう。
 未来は不安と心配だらけだ。子供はお母さんに心配を預け、お母さんは会社員の旦那さんに心配を預ける。旦那は会社に心配を預け、会社は国に心配を預ける。国はボスのアメリカに心配を預ける。アメリカは戦争で心配を拭おうとする。戦争は心配を世界中にまき散らす。 ゲッ! 心配が増えた。
 他人に心配を預けたら利子がついて戻ってくる、ということだろうか。

2014年5月13日火曜日

[4485] 人って変

この個展の十日間、これといった重労働してないのに、やはりいろんなお客さんと会ったから、ワシも人並みに疲れたみたい。頭おかしい人や狂っている人、変な人。トンチンカンな人、わけわからん人、面倒な人、バカな人、死にそうな人、夜中に天ぷら食う人、大バカな人、妙な人、いっちゃってる人、間違っている人などなど、いっぱい。(マトモがいないじゃん!)
 猫以外にこんなに人と滅多に連続して会うことないから、精神も気力も頭脳も振る回転し、魂魄憔悴したみたい。久しぶりにぐっすり寝たわ。
 起きて、まずは庭の草刈り。メダカの引っ越し。
 夕方から、さてと久しぶりに粘土いじり。ワシ、粘土、覚えてるかな? 粘土を目の前に置き、見つめる。
「あなたは誰?」と粘土は言った。

2014年5月12日月曜日

[4484] 帰路

ようやく個展も終わり、帰路だ。庭のスイレンやハスはどう育っているだろうか? 玄関側から池の前に移動した藤はきれいに咲いて池に映っているだろうか? 猫はどうしているだろう? などなどと考えただけで、嬉しくなる。
『サ〜 山形よいとこ一度はおい〜で サ〜ユイユイ 春夏秋冬花見てくら〜す 冬は雪の花だけど〜 またハーリヌチンダラカヌシャマヨ〜 (沖縄民謡「安里屋ユンタの唄」で)』
 家に着いた。なんと猫は知らんぷり、庭の草ボーボー、ハスの鉢の一つが芽が出てない、薪は崩れていた。

[4483] ラスト

道化個展ラスト。お客さんも大勢来ていただき、盛況でした。
 終了し、ホッと一息コーヒーを飲む。風呂入ってビールで乾杯、ワインを飲みながら、今回の個展の流れを思い浮かべ、浸る。
 な〜んてことはなく、お客さんが帰ったら、友人らとバタバタと作品梱包、撤収。夕飯も食わずに、埃まみれで夜半にやっと終わった。
 体力が大事っすね。
 来てくれた皆様、ありがとうございました。

2014年5月11日日曜日

[4482] 信念

とうとう念願のハシビロコウを見に上野動物園に。動物園がギャラリーから歩いて15分とはかなり近いことに驚く。ハシビロコウは美しい。
 土曜日ということもあって動物園はガキが多い。
「こら動け!」とガキが大声でハシビロコウに向かって叫ぶ。
 このガキ、頭、小突いてやろうかと思ったが、バカな母親らがニコニコしているので我慢する。
 生物が生まれて、そこから植物が出てきた。木は垂直方向に、上へ上へ伸びようとした。植物とほぼ同時に動物がでてきた。動物は植物とは違って水平方向に移動した。だから植物と動物はいい関係だ。
 植物は動かない。ハシビロコウも動かない。ワシだって、信念は動いてないつもりだ。
 くそガキよ! 本質的に動かぬ信念を身に付けてみろよ!

2014年5月9日金曜日

[4481] モナリザ

左は今回の『道化』までの流れを見せるために展示した去年の超化作品。
『剛毛の髪の毛で宙に浮いてしまったモナリザ猫』
 右が猫繋がりの友人。
『髪の毛で猫になったモナリザ江戸家まねき猫』
 同じ耳なのでモナリザになってもらいました。

2014年5月8日木曜日

[4480] 羽化

35歳のとき、いろんな国に行くのはもはやどうでもよくなった。で、猫が生まれた。今回、大酒呑みはどうでもよくなった。飲み過ぎは酒の味がわからんからね。それもあるが昨日ネットが使えなくて、持ってきた本読んでいたらかなりいい気分なのだ。まだまだ大切な学ぶべきことが傍に控えているような気がした。
 5月の天気は心地良い。朝、窓を開ける。陽がいっぱい街に降り注いでいる。風がさわやかだ。遠くで車の音や、お母さん達の立ち話の声、犬の声、洗濯物を干す主婦。深呼吸し、街並から視線を徐々に上げ、空へ。
 そうそう、その先に何か見えそうなのだ。
 ワシ、うっかり、羽化でもするのかな?

[4479] 古民家

今日はギャラリーの中休み。
 来年か再来年、北鎌倉の古民家美術館での個展の話しがあり、かなり広いのでどんなものか視察に出かける。写真が玄関、変なおじさんが手を振っているけど無視してね。
 住んでいる村山での個展も古民家だったし、今年も7月にやる。現在進行形のギャラリー猫町もまあ青山や銀座のギャラリーとかと違ってどちらかと言うと都会の古民家だ。ワシって古民家向きなのかもしれないな。住んでいる家猫だって最先端の古民家って感じだ。じゃあ、いっそのこと全国古民家ツアー展でもやろうか。意外と面白そうだな。
 全国の古民家の皆さん、どう? 

[4478] 旅

今日は寒いのでジージャン。このジージャンは僕が22歳から世界20カ国ぐらいを僕と一緒に回っている。旅のときは小さな荷物でなるべく身軽にしていた。泊まるところはまあ安ホテルだったり、ドミトリーだったり、駅で寝てホモに狙われたり。ホテルではシャワーの度に下着を洗い、ついでにオナニーなどもしていた。のちにシャワーの音を聞くと興奮するようになって、困った身体になってしまったと悔いた。
 そうだ! 今日『下着は手洗いだ』ということを思い出した。個展なので旅でないと思っていたようだ。洗っているとインドとかジャマイカとかいろんな国が蘇って、今度はジャブジャブの音を聞くと興奮ではなく、外国に行ってしまいそう。少し大人になったようだ。

2014年5月6日火曜日

[4477] 大自然界

げっ! 地震だ。朝早くグラグラに起こされ、仕方ないなぁと眠い身体で外に逃げる準備。寒かったらのことがあるから厚着にしようとか、意外と落ち着いていて、普段は地震が来たらどうしようと怯えているのに、そんな気分はなく、眠いのに起こすなよと面倒が先行する。なるほど、普段はどんな考えも休むに似たりだ。
 身体はいつだって川の流れだ。止まれば腐る。止まりたがるのは『考え』だけだ。賢しらな『考え』が自然界をコントロールしたがるが、逆にいつだって大自然界の川に流される。などと考えていたが、ハッ! と作品が倒れてたら‥‥
 個展会場に見に行ったら、猫はじっとし、シロナガスクジラとハシビロコウだけ自然界に飛び立とうと揺れていた。それとも喜んで踊っているのかな?

2014年5月4日日曜日

[4476] 客

今日は妙な客がけっこう来たな。坊主頭のオカマのカップルに眼鏡がスマートフォンみたいなのを作っている人とか。
 今はファイスブックなどのSNSがあるから、昔みたいにDMや情報雑誌とは無関係なお客さんが大勢来る。
 若い頃は個展をやる度、DMに手書きで名刺もらった人や知人に住所をいちいち書いて、切手を一枚一枚舐めては貼っていたから、舌がヌルヌル。そのうち郵便局にハンコがあることを知り、僕の中の文明も進んだと思っていた。それが今はDMや情報誌よりもテレビよりもSNSが大きな役割をしてくれている。
 僕の中の文明はずいぶんと進んで、オカマ(おかしなマン)やIT(いい知人)と出会えるようになったわけだ。

2014年5月3日土曜日

[4475] 化

朝、窓を開け、東京の下町を眺め回す。この部屋は三階、下界は今日も晴れて心地良さそうだ。ヤマボウシの花を見ながら、二日間の個展で会った老若男女のことを思い浮かべ、こんなことが過った。
 安定などない、心配が無くなることもないと。ならば冒険しようぜ。気休めの面白くもない安定や安心に生活を捕われることはない。
 今回のテーマ『道化』の『化』は、イコール『無常』なんだと思う。
 たぶんこのテーマが僕にとって心地良いのは、精神には常がなく流れる水のようなものだということを伝えたいのだろう。流れる水は誰にも止められない、自分にだって、だ。

2014年5月2日金曜日

[4474] 服

個展二日目。東京はもう飽きたな、なんてね。
 写真は作品名『タケノコ・カイワレ・バナナサラダ』の部分です。このタイトルの読みは独特のイントネーションがあるので、現場でお教えいたしましょう。
 ところで持ってきた数少ない服を、最終日の11日まで、うまいことコーディネートしなければならない。普段は着た切り雀で一着あれば半年は平気なのだが、我がハレの舞台の個展だから少々着せ替え人形だ。
 天気予報を見ると今日の気温は27度、明日からは下がって22度らしい。今日は薄いのでいこう。下着は気分的にイヤになる前に、さも試着しただけのように、早めに交換すればいい。そうすれば少ない枚数の下着をいつも新鮮(?)で使っているように思えるのだが、‥‥ダメかな?

2014年5月1日木曜日

[4473] 個展初日

個展初日。着ている服は、とりあえずワシがスターの証し。
 初日の今日はいい天気に恵まれ、朝から大勢の人が来てくれた。
 写真の中にいるお二人さんは有り難ナンバーワンの方達。『高校よせがきノート』で知る人ぞ知る『有薫酒場』の女将とご主人。今回の『道化』のテーマのきっかけとなったお二人なのだ。この二人がいなかったらピエロと招き猫をくっ付けることはしなかったと思うな。
 かなり前からそうだが、ワシの毎年の新作のテーマは何故か外からやってくる。ワシの奥深くと外は繋がっているんだろうね。
(表層の大脳皮質はこれら深層に気付かず、時々身勝手なことを考え面倒を起こす)
 初日大盛況でした。まずはいい出だし、あんがと。