一階は全部石積みで10年の歳月を費やし、二階は古材で5年、やっと最近住み、まだまだ建築途中だという。たぶん一生かかると。今日も風呂場に敷くタイルを作っていた。
ブルーノさんはフランスから粘土が出るこの村に、奥さんも山形出身ではない。子供が一人、自立してここにはいない。二人で睦まじく、この山奥に家を造り続けているのだ。仕事は飯食う分だけ稼いで、あとは家造り。だからごはんのおかわりはできないってさ。最近の日本の住宅がハリボテで偽物が多いことに歎いていた。金などかけなくてもいい家はできる見本だってさ。確かに。ワシは、彼の時間をかけて物事をやる姿勢にかなり感動したので、ブルーノさんに『ごはんのおかわりをさせてやる会』を作りたい。いいものは物だって人だって大事にしたくなるものだ。生まれて与えられた限られた時間というものはこのような使い方をしないと。
このブルーノさんの生き様に、みんなは刺激を受けないのだろうか? 僕は刺激を受けて、帰って粘土いじったら、すごいのができてしまった。
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