(使い慣れない丁寧な文なのでスムーズに文字が運ばなかった)
写真は『脱皮』後、冬虫夏草のように天に向かって伸びている作品で、『超化』作品ができる前段階のものです。前に『超化』を蝶に喩えたが、トンボでも面白いと思う。トンボの幼虫ヤゴは池の中にいる。羽化後、トンボとして広い大気を飛ぶことになる。それはおよそ水中にいては想像だにしなかった世界だろう。そのトンボの複眼のような目が『超化』の視点だと思う。
小学の頃、4/8の花祭りで甘いお茶が飲めるというので、近所のお寺に出かけた。そこで僕は『地獄絵図』を数点見る事になる。ショック! 父親はいつも「偉くなれ」と言っていたが、偉いというのがどういうものなのか解らずにいた。この地獄絵図には阿鼻叫喚の人々を救おうとしているような人物が描かれていた。この時、この人こそ誰よりも偉いと思った。
犬飼とも君がやって来てこの作品を褒めた。ヴァン・ドンゲンの絵をモチーフに竹久夢二が描き、僕が猫にした(モチーフはマリー・ローランサンかと思っていたけど違ったわ)。黒猫を抱いた女性は普通の猫を抱いた女性と違って神秘的に感じる。