2025年11月17日月曜日

[8987] 帰宅

 ●帰宅
益子に行くその日、鉢植えに水をやっていてぎっくり腰になった。
いばりたくないけど反り返った姿勢が楽だ。
皆さんに感謝したいのに前に腰を曲げる姿勢が苦しい。
帰宅しました。
個展ではたくさんの人間に会ったのでもう人間はいらん。
個展で発表しちゃうとこれまでの全てに飽きる。
いろんな刺激を受けたし、頭ゴチャゴチャよ。
さて明日からは坐禅して頭ののぼせを冷まし整理し、
いつものように新たなものを制作だね。
個展は12月14日までやってます。





2025年11月16日日曜日

[8986] 地道

 ●地道
サトリ静寂の中では
言葉も音楽も景色もない。
よく見るとそこを中心に
微細な言葉や音や色が発生する。
発生は密に充満し派手に広がる。
好むものや嫌うものが出て賑やかになる。
豊かな森になる。
森を好むものや嫌うものが出てくる。
でもあいも変わらず元の静寂は根底にある。
地道に。




2025年11月15日土曜日

[8985] びっくり

 ●びっくり
 益子個展の初日。早朝坐禅をし、朝食を買いに。陶器店や食べ物屋が並んでいて活気あるいい感じの街だ。生活の中に陶芸があるから街の人々もセンスがいいように感じる。イヤーいい街だね。
 遠いところなのにたくさんのお客さん。誰かと思えば花てるよさん、山形から5時間かけて来た! 偉い! 大学の同級生が来て、『サトリ』の部屋に入って、出てきて「びっくりした」と言った。





2025年11月14日金曜日

2025年11月13日木曜日

[8983] 火

 ●火
早朝4時
薪ストーブに火を入れる
火を眺めていると心落ち着く
坐禅と似ている
坐禅は妄想が勝手に消えてゆく
火は妄想を燃やし消してゆく
生きるとは静寂にいて
妄想を燃やすことなのだろう
妄想に捕まったら
大火傷





2025年11月12日水曜日

[8982] 言霊

 ●言霊
 展示準備をしている益子から「『言霊猫』がありません」と連絡があった。渡すの忘れたかと思ったが…すぐ見つかった。
 ところで『言霊』だけど、面白い言葉だと思った。良い意味もあるが、本来は「言葉は霊のように存在してない」だと思う。自分を知識で纏い、ひけらかす人がいるが、存在しない言葉をいくら並べ立てても、ないものはない。結果は裸の王様にしかならないと思うね。





2025年11月11日火曜日

[8981] 山川

 ●山川
 個展のDMにした『山川』をもう一度描きたくなった。たまたま源八さんのところにDMを置きに行ったら『山川』いいねと言うからますます描きたい。彼は私の作品を数点コレクションしているが、どれも抜けた感じのものを選ぶ。いい感性の持ち主だと思う。
 この絵は2019年に最上川美術館に展示したもの。ペリペリの中でも実に明確でシンプルな絵だ。今回の個展で『四法印』を言葉にするときにこの絵が大きく役に立った。当時『四法印』など意識しなかったし、今ほど理解もしてなかった。ところが実に『四法印』に当てはまることがわかった。それで今回DMにした。もちろん益子の会場にも展示する。
 そのうちどデカいやつを描こう。朝から晩まで毎日見ている庭の前の山川なんだから。
 さていよいよ個展『サトリを中心に渦巻く世界』が11月15日から始まります。よろしくです。





2025年11月10日月曜日

[8980] 数学

 ●数学
 ユークリッド原論の最初の定義。
第1巻 
・点とは部分を持たないものである。
・点には長さも幅も厚さもない。
・線とは幅のない長さである。
・線には厚さもない。
・線の端は点である。
・面とは長さと幅のみをもつものである。
・面の端は線である。
第2巻
・立体とは長さと幅と高さを持つものである。
・立体の端は面である。
 この定義を存在として考察してみた。この世に「長さも幅も厚さもない」点は存在しない。『数学は「点は存在しない」ところから構築されたものである』ということになる。ついでに「幅のない長さ」の線も存在しない。「厚さがない」面も存在しない。つまりこれらは世界を読み解くための概念であって実際ではない。
 このように定義は存在しないものから始まり、存在しない点を逆から「線の端は点である」とし、存在しない線を「面の端は線である」とし、存在しない面を「立体の端は面である」として、点・線・面・立体の関係性からそれぞれを実在化しているように見せている。つまり点・線・面・立体はそれぞれみな独立した存在ではなく、端のないひと続きの存在なのだろう。
 ならば個も過去から未来への線もフラットな面も実際はない。



 

2025年11月9日日曜日

[8979] 同調圧力

 ●同調圧力
日本人が同調圧力に敏感なのは
その先のサトリに同調するためなのだろう
俳句があるように
この性質は珍しい希少なものかもしれない
よその国は同調しない性質が強いので
テーゼとアンチ
二項対立目まぐるしい





2025年11月8日土曜日

[8978] 菊

 ●菊
テーブルに菊の花
このたくさん見える花びらは
花びらではなく
一つ一つが花だ
中を見ると全部に雌しべや雄しべがある
この花と隣の花は受粉するのか?
長年の疑問だった
いくら調べても答えに辿り着かなかった
そうだ、AIに聞いてみよう!
すぐにわかってしまった
キク科のニホンタンポポと
セイヨウタンポポの違いまで
植物は面白い
昔の人はよく研究したものだと
感心してしまった





2025年11月7日金曜日

[8977] 即清々

 ●即清々
 坐禅を勧めた女性が「坐禅よりヨガがいいわ」と言う。多分どっちもやらないと思う。
 ヨガは健康足し算、坐禅は妄想引き算。お金も足し算だ。しかしあるものはなくなる。増えれば減る心配や無くなる心配が出てくる。この心配が嫌な引き算として心に残る。これを避けようと足し算のことをもっと考える。頭は足し算妄想でいっぱいだ。足し算でうまくゆくこともあるが、全て幻想だ。なぜなら下がなければ上がないように引き算がなければ足し算もない。足し算に偏るのは世の中の反面しか見てないことになるから幻想なのだ。物事は足したら引けばゼロになる。ゼロは清々するから朗らか無色透明だ。
 足し算は妄想の言葉だ。そこで大事なのは言葉ではなく引き算の行為。それで全てが変わる。例えば庭の土をいじる行為は引き算だ。妄想の足し算知識は汗と共に水風土に還る。そこからゼロの芽が出て花が咲く。
 坐禅は言葉ではない。やらないをやるゼロ行為だ。やった瞬間に花が咲いている。地球上にいるから地球自転がわからないように、あなたが花なら咲いていることすらわからない。わからないのが坐禅だ。





2025年11月6日木曜日

[8976] 聖地

 ●聖地
個展会場もえぎのオーナーが作品を取りにトラックでやってきた。
猫でないサトリ画に感動した方だ。
紅葉の庭を見て喜んでいた。
いろんな話をした。
聞けば、なんと『益子』はアメリカ、イギリス、南米では
焼き物の聖地なんだって。
それに熊は一頭もいないってさ。
そうか!
私は世界の陶芸家の憧れの地で個展をするんだ! 





2025年11月5日水曜日

[8975] 一番楽

●一番楽
私は一日の中で坐禅が一番楽しい
若い時は我欲が強い
:坐禅はのぼせた頭を落ち着かせる
年取ると疲れやすい
:坐禅は落ちた心を引き上げる
たぶん若い人も苦悩の人も迷妄の人も
この一番楽を身に付けることだ
一番楽とは中道で無色透明で
赤ん坊のような心だ
赤子は立ち上がり
未知に向かって歩き始める
私は毎日坐禅の後に絵を描く
絵が過去など知らない赤子の一歩になる





2025年11月4日火曜日

[8974] 花壇

 ●花壇
花壇のハイビスカスなどが
冬を越せないので
鉢植えにして家の中に
面倒くさいなぁと思っていたが
やってみると
土いじりは思いの外楽しい