2018年1月2日火曜日

[6215] 年頭所感

都会からここに引っ越して8年、この人もまばら車もまばらな風光明媚な地に住んでて思う。
 今年はここでの個展をやらない。作品発表は都会、作品制作はここだ。一般的に都会が『中心』ならここは『周辺』だ。猫造形をやり始めた頃、その当時のアートの『中心』ではなく『周辺』を探していて猫を発見した。猫が新しい主流になるかもという一発逆転を密かに期待していたが逆転はなかった、が新分野として猫祭りに猫産業が成り立ってしまった。
 今、新しい作品を製作しているが、猫がほとんど姿を消している。これは猫が僕の中で『中心』として定着してきたからだと思う。これでは自分が固まってしまうと危機を感じ、新たな『周辺』に向かったのだ。なぜなら『中心』に向かうのは権力志向とか既成概念固持とか主観とか正統派とかセックスは正常位以外ダメとかLGBTは認めないとかオレ様主義とかだ。これだと新しいことが受け入れにくくなるし思考停止のバカになる。バカは悪や犯罪や戦争が入る隙が大きい。これではいくら勉強して利口になろうとしても知識は古い自分を正当化するだけで進歩は望めない。地球は宇宙の中心という『天動説』をいまだに否定できない精神になってしまう。前進するには余計なことせずとも一番手っ取り早いのが、身体ごと『周辺』に浸かることだ。これで雪道にスキーを手に入れたのごとく滑らかに進むことができる。最近やっとこのスキーであるペリペリ画法が身についてきている。このまま己の中の『周辺』を制作し、その散りばめられた目の前の周辺事実から、真理を覗き込もうと思う。

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