●坊さん
滋賀県の三井寺の坊さんが出羽三山に2泊の修行。
それを終え山帰り、坊さん仲間を連れてうちに寄ってくれた。彼らは数年前に、個展に来てくれた坊さんたちだ。なぜ出羽三山かと言えば、天台寺門宗には修験道がある。それで出羽三山なのだ。修行は山伏のあの格好をする。実に美しい。
『天下泰平国土安穏国難消滅行疫流行神離業得脱』を祈ったそうだ。
この言葉、『天下泰平、国土安穏、国難消滅』はわかる。『行疫流行神(ぎょうやくるぎょうじん)』とはいわゆる疫病神のことらしい。今のコロナですね。コロナなどというものは疫病神の怒りから生まれた病らしいのだ。神さんは何かに怒っているのだ。『離業得脱(りごうとくだつ)』とは疫病神を業の苦悩から解き放ち悟らせること。面白いと思ったのは『疫病退散』ではなく、疫病神を悟らせてしまうということ。なかなか深くて面白い。
天気も良くスイレンも咲いていて庭日和。間合いというナチュラル・ディスタンスで仏教のこと、空観のこと、ヒンズー教のこと、ロラン・バルトやレヴェ=ストロースのこと、縄文文化のことなど多岐に渡って充実した内容だった。
もっとも嬉しいことは今取り組んでいる僕の新作に大いに興味を持って理解してくれたことだ。
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