2026年1月31日土曜日

[9062] NY

●NY
 手で思い出した。旅行記『無我の意図』にも書いたこと。
 20代後半、世田谷美術館で友達が個展をしていると言うので自転車で出かけた。見終わり暇だし地下の喫茶店でコーヒー飲みながら自分の手をスケッチしていた。そこに「スケッチを見せてください」と誰かが。見たら髪の毛は七三分けでこのクソ暑いのにスーツ姿に黒縁メガネの薄っぺらなガッカリ兄ちゃん、あ〜つまらん人間だ。こんな奴、生かしておいてもロクなことがないと思い、僕はカバンの中の拳銃を取り出し彼の額を撃った。ボコッと音がして彼は崩れた。それでも起き上がり「NYで展覧会しませんか?」と。ほんとですか!と薄っぺらの薄っぺらい言葉に喜ぶわけがない、かと言って無碍にするほど冷たくもない、断るほど冒険心がないわけでもない。でトントン拍子に事は運び、やることになった。手で得た手柄だね。
 





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