昨日の草刈りの疲れなのか、やけに眠い。
大雨の中、黒い車が家にやって来た。「山形に原発を作りたい。この庭が候補です。お金はこれぐらいあげます」。そのお金は村人100人がハワイで20年は余裕で過ごせる金額だった。僕は庭に原発を承諾し、村人みんなでハワイへ移住した。数ヶ月後、村人達は故郷が恋しくなり帰ってしまった。僕だけ故郷と似ているハワイ島で雪下ろしの苦労も無く優雅に暮らした。数年後、僕はガンになり、高額医療の病院で息を引き取った。
それから数十年後、僕の魂は故郷の山形の空にいた。そこに人の気配はなく、村は廃墟と化していた。僕の家の隣の農村公園に僕の銅像が建っていた。腕は折れ首はちぎれ罵詈雑言が書かれていた。僕は空を漂いながら、庭で賑やかにした昔を思い出し、「どうせ死ぬなら、もっと未来に残せるような心あることをすればよかったなぁ」と思った。
猫の声に目を覚ました。
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