2014年12月12日金曜日

[5098] 妖精

菜っ葉の精がやって来た。
 ずいぶんと来なかったので忘れていたが、いつも野菜などをくれる。自分のことを永遠と語るけど、何を喋っているのほとんど解らない、土だらけの爺さんだ。ワシの遥かに遠い親戚と言うけど、ワシの親兄弟に聞いても「そうらしい」というだけで明確ではない。帰りに玄関に土、道に菜っ葉を足跡のように落としてゆくから、たぶん菜っ葉の精だと思うのだ。妖精が可愛いというのは、もはや昔の話。まあ少女の夢無くすようで心苦しいけど、真実ってのは厳しいんだ。本当の妖精は小汚いジジィだよ。

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