2024年9月5日木曜日

[8549] もの

 ●もの
「チェンソーを貸してくれ」と兄から電話。
「貸さない」と即答。そしたら怒ってやがんの。仕事用の筆は他人に貸さないのと同じで庭造りのチェンソーも貸さない。カメラマンはカメラを貸さないだろう。ギターリストはギター、料理人は包丁。
 若い頃、父親に「貸したら返ってこないと思え。貸すときはあげるつもりで貸せ」と言われた。いい言葉だ。だから貸さな〜い。
 兄は私よりもちろん年上、これまでチェンソーなど使ったことがない。じぃさんなんだから危険! それにチェンソーにはたくさんの刃がある。この刃を持ち主は一個一個研いでいる。私にとって道具は大切。道具はなくてはならないもの。道具を取られたら仕事ができない弱みでもある。それは身体の一部を取られるようなものだ。政治家は弁舌が道具、舌は身体の一部だろ。みんな身体が大切。道具から派生してものや自然が大切に思えるようになる。そういう価値がわからない人に大切なものは貸さない。
 ものを大切にしない社会的上目線の大量生産大量消費に乗せられたらものを大切にしなくなる。それは身体も心も壊す方向だ。『大切』を見失しなわないように養うように。
 ちなみに写真のパンツは40年前にネパールで買ったもの。未だに履いている。





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