●NostalASIA
初画集のタイトルが『NostalASIA ノスタルアジア』1991年
ノスタルジアとアジアを合わせた造語だ。自分の子供時代の好きな映画の1シーンを絵にしたもの。映画は黒澤明『生きる』1952年、小津安二郎『東京物語』1953年、溝口健二『山椒大夫』1954年だ。僕が生まれたのが1957年だから、ちょうどこれらの映画が持つアートの空気が山越えてようやく山形にも流れ着いた頃だと思う。僕はそのような映画文化のある環境の中で生まれ育ったということになる。実際、これらの映画の中で子供だった僕が観たのはテレビで放映されていた『山椒大夫』だけだ。かなりの衝撃を受けたことを未だに覚えている。他の映画は大人になってから観た。この三つは僕の精神育成に何かしらの影響を与えている気がするので絵にした。
*写真は画集の表紙:たまたま上を見て撮った写真、なぜか木と木の間がすごく気持ちいいと感じた。木に詳しい人に話を聞いたら、木は隣の木の枝と重ならように枝の先の葉から「こっちはダメだよ」というものを出すんだって。本当かどうか知らないけど、面白いと思った。
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