●死の匂い
白黒の柄のイゴはポチ君に育てられた猫だ。二匹とも雄猫、ポチ君が一歳年上で仲が良くいつも一緒に寝ていた。ところがポチ君が亡くなる10日ほど前からイゴは一緒に寝なくなった。ポチ君が横になった床や座布団などをチョコやピニャモはまるで今まで嗅いだことのない匂いかのように訝しげな顔をした。「鼻の効くある種の犬は人間のガンを嗅ぎ分ける」という話を聞いたことがある。ポチ君の内部に不具合が生じ死期が近づいている匂いを出していたのだろうか?
他の猫はそれを嗅ぎ分け、何かを悟った。もちろんポチ君もそれを悟った。
写真:ポチ君とイゴの最後の添い寝。
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