2020年4月20日月曜日

[7053] スピード&スロー

●スピード&スロー
すごいスピードで走っている者は周りが見えないものだ。
 若い時は霊能力者に前世『新幹線』と見破られた僕が言うのだからほぼ間違いない。最先端の頭脳明晰のトップランナー達が今後の社会をどうのこうのと話し合っている。素晴らしい斬新な意見もあり、面白いけど、やはりトップランナーは周りが見えない。後ろの人など眼中にない。とにかく他の誰よりも早く未来にあるゴールに向かって走っている。実はゴールってのはお終いのことだ。
 リップ・バン・ウインクルのお話。初めてこの話を知ったのは映画監督村川透(うちの近所出身、同じ村なのだ)の映画『野獣死すべし』の中での松田優作のセリフだ。これでお終いって酒『xyzカクテル』の話だ。ウインクルが山で酒飲んで宴会し、帰ったら自分の妻も村もなく、世の中は何十年もすぎていた。浦島太郎も同じ内容だ。浦ちゃんが乙姫様らと宴会やっているうちに、時はすぎ、知人はおらず、世の中は何十年もすぎていた。
 これまでの社会はまるで竜宮城だ。これからAI社会がやってきて、5Gだし、ますますスピードと刺激と快楽の宴会だ。このまま突っ走ったゴールって一体なんだろう? 竜宮城と同じ家族も知人も誰一人おらず故郷がなくなっていることだろうか? それは寂しいゴールだ。やはりお終いって感じだよね。
 そこで一考。
 トップランナーや経済中心偉い人の意見は、まぁ軽く聞いておく。あまり鵜呑みにしない。優等生とその追従者ばかりが蔓延ったら社会は危険だからだ。今だからこそ特に知らなきゃいけないのが遅く走っている人の意見だ。でも遅い人はあんまり目立った意見とか言わない。五感もしくは六感、七感で探知するしかないのだ。
 実はそういう人がいます。僕のこの猫業界の板東さんだ。まぁ〜すこぶる遅い! 明日21日の『マツコの知らない世界』に世界一の招き猫コレクターとして出ます。まぁ僕は彼のコレクションの一つみたいなもので拾われて、質されて、育てられ、飯が食えてるわけっすよ。明日放送です。
*写真2枚:この作品は今から12年前、山形での田舎暮らしを決め、今住んでいる家の設計をし始めた年に制作。作品は僕の前世の新幹線のような形、前と後ろに猫の顔があって、大きい猫の前掛けに『スピード』、小さい猫の前掛けに『スロー』の印がある。前後に進むからこれでちょうどいい速さになるわけだ。これのタイトルは『光速招福』だけど、小さいサイズは『ちょうど』ってタイトルなんだ。

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