2020年4月22日水曜日

[7055] テレビ個展

●テレビ個展 
昨日はいつもの個展がなくなった代わりに、偶然だけど、初の『テレビ個展』をやった感じだ。ちょっとの出番だけだったけど、みなさん楽しんでいただいたようで、良かった。あんまり長く出ると本筋でないところで売れっ子になっちゃって忙しくなったらスローでなくなっちゃう。これぐらいがちょうどいい。
 そういや20年ほど前、超スローな板東さんが言った言葉を思い出した。
「わじんさん、そろそろ有名になりましょうか?」と。
 面白いこと言う人だ。なんだろう、この俗界から離れたようなセリフは? 僕の俗物根性を見透かしたような。
 その時、自分の内面を見た。まだ作品がしっかりしたものになってない。今、名前が出て忙しくなって楽しいだろうか? どうだろう? という疑念が僅かにあった。若いうちに名前が出てつまらなくなった人を見てる。名声や金稼ぎに夢中になって作品が貧弱な人も多い。別の分野でも魅力のない俗物な実業家や有名人も多い。まあそれも含めて、板東さんの言葉を聞いていると『そんな表面上のことはいつだってできる。大切なのは腕を磨くことに尽きる』と訳せる。
 その魅力の影響か、未だに僕はじっくり作品を探求することの方が大事で、世間の浮き沈みにはそれほど興味がない。まだみんなのあまり知らない自由な珍獣でありたい
 ‥珍人の方がいいかしら。

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