2020年10月17日土曜日

[7233] 金と縁

 ●金と縁

 自分のこの生活をスローライフと言われ、それってなんだろうと考えてみた。

 草刈り、雪かき、池掃除、薪割りと季節に追われ、この他に収入を得るための仕事だってやらねばならない。最近は個人的な収入から程遠い研究のような”完全な『わ』”の作品制作もやっている。全然スローじゃない。他人にとってこれがスローライフというものに見えるのは、田舎にいて仕事以外の収入にならないことを楽しんでたくさんやっているからだろう。

 そこで自分を振り返ってみた。ワシは仕事の時間を働き盛りの時の半分にして、その他の時間を季節労働にしている。暇を持て余している隠居とは違う。つまり暇などなく時間に追われているのだ。実は自分の時間などほぼない。

 ただこれで満足なのは、ワシはお金稼ぎの時間より、意識的にお金と縁のない季節の労働時間の方を重要視しているからだ。わざと金にならないことを選んで、季節に身を委ねているのである。だから草刈りも薪割りも他人には任せられない。その労働こそ心身ともにお金が纏わりつく忙しない社会そのものが頭の中から消えるからである。もしスローライフなるものがしたいなら、季節と関係なくてもいいから、お金と縁のない労働に身を任せることだろうと思う。『金の切れ目が縁の切れ目』という。そんな偽物の縁、さっさと切れたほうがいい。



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