●読書感想文
○小説『ペリペリ』読書感想文 30代前半男性
読む前。一人の人間の自叙伝が何冊あってもいいなと思った。
振り返ったときの年齢や環境は違って当たり前だし、
「書こう」と思って書いているはずなので、
その意味を探ってみようと読んだ。
読んだ後。結果、8割チンコマンコだった。
というのは冗談で、いや、冗談のようなホントで、
感想を述べろと言われれば
「あー。楽しかったなあ」という感じ。
途中で感じたのはディズニーランドのような気分。
入場する前からワクワクしていて、
いざ入場すれば腕を引く案内人がいる。
もりわじんさんだ。
あっちへこっちへ次々と
アトラクションに引っ張っていくのだが、
そのペースが毎度バラバラで、
ゆっくりじっくり行く時もあれば、
ビュー―――ンと空へ
駆け飛びだすように引く時もある。
なかなかついていけずに何度か転ぶ。
引き込まれるというよりは、
連れまわされるという感じ。
あっという間に閉園時間。
思い出に浸る帰路。
また読んだ。
一度体験した遊園地なのでサクサク歩ける。
すると初回には気づかなかったことに気づく。
8割エロと思っていたが、それは気のせいで
実は5割くらいだった。
気づいた3割が新鮮で、
霞がペリッと取れたみたい。
人を見たとき「今の姿」しか見ることができないが、
その人を形成している大部分は過去だと思う。
その過去を一度中間に立って
見つめたんではないかなと思った。
作中で度々強烈に登場するお父さんが亡くなって、
現在の者が過去を見て未来へ行く。
自叙伝を書くというのはそういう行為だったのかな。
そして自身を多視点から見れるように
中間に立つというのが大事だと思った。
簡単なことではないのも感じた。
政治もどっち寄りではなく
一度自身を中間において眺めると
発見がたくさんあっておもしろい。
そういえばディズニーランドの中心にはシンデレラ城がある。
どこからでも見れる。
待ち合わせ場所の決め方で
「シンデレラ城がこの角度で見えるところ」というのもあるそうな。
つまり中心(中間)からは全部丸見え。
周囲からも丸見え。
ディズニーランドは隣にディズニーシーを作った。
とても繁盛してるらしい。
そして今、隣に新しいパークを作っている。
わじんさんはこれまでたくさんの作品を世に出し、
今回自叙伝を出された。
もちろんこれで終わりではなく、
これからもどんどん、ガンガン、
もう既に作っているのだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿