●山
庭の曼珠沙華、満開。大自然の仲間になって秋支度。よしずを外す。
山登りと読書が好きな70歳の三原さん。私の作品の猫だけでなくペリペリなど数点持っている。私の庭にも感動。『坐』の本を出したので久しぶりに家に来た。
三原さんはこの前まで腰を痛めて手術し、山に登れないので落ち込んでいた。ところが調子が良くなったらしく、近所の甑岳に登った。熊よけの笛やラジオ、杖を持って往復4時間。今度、片道7時間の鳥海山に登るらしい。うちから帰る時、腰を守りながら靴を履いていたが、嬉しそうな顔をしていた。
なぜそこまでして山に登る? 聞いたが山登りの人は口数が少ない、ニコニコするだけ。側から見たら崖から落ちても熊に襲われてもいいような。それよりも登れない方が辛い。
山形県には『西の伊勢参り、東の奥参り』と言われる奥参りの出羽三山がある。私は西の伊勢で猫祭りし東の山形に住んでいる、何かの縁かしら。
出羽三山には修験道があり、山伏は山で精神を研ぎ澄まさせ思考を超えた図太い直観を目覚めさせる。直観とは二元になる前の叡智だ。根本知であるそれが三原さんを誘うのだ。人間社会は二元の分別知であって、ここからの脱出はできない。なぜなら思った瞬間、言葉にした瞬間、それはもはや直観ではなく思考だからだ。だから山、そこで叡智に触れる。坐禅はまさしく山だ。まぁ、三原さん、山登りができなくなったら坐禅だね、、、汗かかないけど。
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