2024年8月30日金曜日

[8543] アオサギ

 ●アオサギ
早朝4時、暗いのでライトを持ってアトリエに向かう。
雨がだんだんすごくなってきた。
アトリエの窓から目を細くして暗がりの最上川の水の量を窺う。
幸い水嵩は少なく、碁石のように点々と岩が飛び出ている。
ん? 岩の上に何か?
アオサギだ、数羽が身動きひとつせず佇んでいる。
大雨にあたりながら静かに雨が止むのを待っているようだ。
人間は何か大きなことをしでかそうとするが、
自然は何も持たず何も求めず潔い。
高村光太郎の詩を思い出した。
「死ねば死にきり、自然は水際立っている」
私はアオサギに勇気をもらい救われた。





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