●得と徳
早朝4時の坐禅で思う。
『早起きは三文の徳』という諺がある。一般的には「早起きすると少しだが良い事がある」という意味。少し得するとか利益とかがあるというふうな捉え方らしい、が間違っていると思う。僕の経験上では、何かを得るようなことではなく、全く逆で、まずは無くなることだ。例えば日光を覆っているモヤのようなものが少しだけ無くなって、その日一日が少し明るくなる。つまり何かを得る増えるのではなく減る。だが私の何かが減っているわけではない。得が主流になって徳を忘れ、何でもかんでも得することがいい思考は徳が減っている。得の裏には損があるからだ。早起きは三文の得ではなく徳なのだ。徳に損はない。
『徳』とは。この間パーティをうちでやったとき、近所のヨガ夫妻を呼んだ。旦那の大ちゃんは39歳、ビール党でビールをたらふく飲む。大ちゃんは一缶飲み終えると台所に行って缶の中を水で濯ぎ洗い、シンクに逆さまに置く。それから新しい缶ビールを開けるのだ。へぇー、清々しく明るく感じた。日光が差したのだ。こういうのが『徳』だと思う。
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