二十代後半、自分の肩書きをいろいろ考えていた。『美術家』『芸術家』ははカビているし、偉ぶっている感じがする。では『アーティスト』、これも単なる変わり者で役立たずって感じだ。そこで自分は肩書きを名乗ってなかった。ところが猫で世間に出てしまったから、肩書きが必要になった。『陶芸家』『猫作家』などでもいいが、その枠では語れない作品があった。ある時、お客さんが作品を見て「命があるみたい」とか言っていた。ならばちょいと格好つけて命を形にする『生命形態作家』と名乗った。
それから二十年、最近友人のブログに『生命形態学序説(著:三木成夫)』を発見。自分と同じネーミングなので、気になってその本を買ってみた。ちょっと読んだだけでその美しさが伝わってきた。久しぶりに読むのがもったいない本だ。自分の作品のいろんなところが明確になるような予感がする。
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