2016年5月7日土曜日

[5610] 救う

ワシはとりあえず前に進んでいる。
 それも過去を蘇らせながら未来に進んでいるようだ。
 今回の作品は絵が主役だ。眺めていて思うのは自分が大学を卒業して絵描きを目指し止めて、でも今それをしている。大学では建築を学び止めて、でもそれは世界一の夫婦猫の建築作品になって、今そこに住んでいる。20代のデタラメな下済み時代が『自由自在堂』という小説になって日の目を見ている。また今回の文画集『雨にまけるわけがない』は30代半ばにできていたものだ。
 こうやってワシは自分のバラバラだった過去を『猫』で繋げ救っているようだ。
 面白いもんだと、他人事のように自分を観察している。
 さて、この人はいったい、次は何を救うのだろう。

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