●ダイヤモンドの原石
猫かぶりに不自由を感じ、脱して『オレかぶり』したら、これが面白かった。
では『オレ』ってなんだろう?
たぶん磨かれてないダイヤモンドの原石だと思う。磨いてないから汚い、醜い、絵にならないと無視していた。そんな醜いものより可愛い猫でもかぶろうと。
ノリタケの白い空間での個展の話もきたし、猫かぶっていてもしょうがない、と目が覚めた。
今、絵が充実していると同時に、絵日記では僕の内部をえぐって言葉にしている。振り返って見ると、このような言葉の話、20代にたくさんしたような気がする。たぶん今の僕の話し相手は小説『自由自在堂』の主人公『芹沢君』なんだろう。あの頃こそダイヤモンドの原石だと思う。世の中知ったようで無知な生意気でツッパった時代だ。ダイヤモンドの原石があったという事実を小説として書いて、もはや終わった過去かと思っていた。ところが、20年以上の身を隠す猫かぶりを経て、今、僕はあの小説の続きを今度は小説ではなく現実に描き始めている。僕はダイヤモンドの原石を磨き始めているのだ。
ところで生まれ変わったら何になりたいと聞かれたアンディ・ウォーホルは「ダイヤモンド」と答えた。
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