2017年1月10日火曜日

[5858] 未知、知るべ

猫の仏像を作ったとき「罰当たるぞ」と言われた。
 この社会にはやってはいけないことや言ってはいけないことが多い。でもよくよく考えて見ると、そのほとんどのやってはいけないことの理由が意味不明だったり、単に縁起悪いからとか、迷信のような要素で禁止されているものが多い。だからまだまだ身近な分野でやるべき新しいことはたくさんあるように思う。
 あるアーティストは言葉から新しい可能性を提出している辞書作品を発表した。言葉は毎年増えていると思う。では例えば「あ」と「ぴ」と「へ」を並べた「あぴへ」という言葉に対応する何かしらはあるだろうか? こんな組み合わせで言葉を並べてみると、対象化されていない言葉や状態に出会ってない言葉が無尽蔵にある。このことは実は僕らが感じ取っている既知の世界はミクロほど小さいということだろう。
 僕は狭い世界で汲々として少ないエサを奪い合って生きる方法ではなく、新しい美味そうな「あぴへ」があるんではと、それを描こうと一歩前に出てみた。するとマクロな空間が目の前に現れた。エサだらけだったのだ。
 既知は未知への道標(未知知るべ)であって、還るべき所ではない気がした。


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